- SEO対策って具体的に何をすればいいの?
- SEO対策の難易度が上がっているって本当?
SEO対策は、Webサイトを検索上位に表示させ、検索流入を生むために行う対策です。
具体的には、内部対策、外部対策、コンテンツ最適化、ページエクスペリエンス最適化と4つの対策があり、それぞれの細かな項目に対策することがSEO対策の中身です。
検索エンジンの進化やライバルの実力向上により、SEO対策の難易度は年々上がっているのは事実ですが、これから本格的にWebサイト運営する方にもチャンスはあるので、SEO対策の基本はしっかり押さえておきましょう。
今回は、SEO対策の基本として「SEO対策の目的」「SEO対策の難易度」「具体的なSEO対策」「SEO対策に欠かせないE-A-T」について解説していきます。
まず結論をいうと、SEO対策をこれから行う方は、タイトル(titleタグ)へのキーワード設定が何よりも重要だと覚えておいてください。それも踏まえて解説していきます。
SEO対策の目的
冒頭のとおり、SEO対策は、Webサイトを検索上位に表示させ、検索流入を生むために行います。
Webサイトにアクセスを集める方法として、Web広告、SNSからの流入なども選択肢にありますが、SEO対策は長期的にみて費用対効果が高く、Webサイト運営には欠かせません。
SEO対策とは
SEOは「Search Engine Optimization」の略語で、日本語で「検索エンジン最適化」と訳されます。
検索エンジンに最適化されたコンテンツは、検索エンジンでより上位に表示され、多くのアクセスが見込めるようになります。
そのため、検索エンジンに最適化させる対策=SEO対策がWebサイト運営には欠かせません。
Googleなど検索エンジンへ適切にインデックスさせるために、検索エンジンにわかりやすく安全な構造で構成し、ユーザーにとって価値のある情報を提供することを意識して対策します。
サイトが上位表示されることで収益に繋がる
2021年のseoClarityによる調査によると、日本国内のGoogle検索結果のクリック率は1位13.94%、2位7.52%、3位4.68%でした。
単純計算すれば、検索順位1位は2位の2倍、3位の3倍の流入が見込めます。
多くのユーザーが訪れることでアフィリエイトや自社商品の販売などの成果に繋がる可能性が上がるため、SEO対策はWebサイト運営において重要な要素になります。
SEO対策をメインにしてSNS運用を組み合わせる
Webサイトにアクセスを集める方法は、SEO対策の他に、リスティング広告をはじめとしたWeb広告、SNSからの集客などがありますが、長期的にみて費用対効果が高いのがSEO対策です。
Web広告は出稿するキーワードによっては多額の費用がかかりますし、広告出稿をやめると広告経由での集客がゼロになります。そのため短期的に一気にアクセスを集めて商品を販売するランディングページ(LP)に向いています。
SNS集客は、せいぜい月間数万アクセスが関の山で、ほとんどは月間数十~数千アクセスしか生みません。もちろん上を見ればきりがありませんが、SEOほどの集客力はないでしょう。
ただし、SNSからWebサイトへの集客やサイテーションはSEO効果が高く、またSNSからの客層の方がコンバージョン率(CVR)が高くなる場合が多いです。
そのため、サイト管理者はSEO対策をメインに据え、SNS集客も組み合わせるのが最適といえます。
SEO対策の難易度
2015年頃からSEOに関わっていますが、SEO対策の難易度は年々上がっていると実感しています。
特に個人アフィリエイターの運営するブログサイトは、以前にまして難易度がかなり高いと言わざるを得ません。難易度が上がっている理由としては、次のとおりです。
- SEO対策が複雑化している
- 検索エンジンのAIが向上して、裏技的なSEOが利かなくなっている
- YMYLにより、権威性の低いサイトの上位表示が限りなく難しいジャンルが生まれた
- ライバルの実力が上がっている
SEO対策が複雑化している
詳しくは、具体的なSEO対策で後述しますが、SEO対策は、内部対策・外部対策・コンテンツ最適化・ページエクスペリエンス最適化と、さまざまな対策が必要になります。
基本的なSEO対策は、優良のWordPressテーマを使えば最初からある程度対策はされていますが、Web管理者が対応することも多くあります。
また、E-A-Tを考慮したり、SNSのシェアやサイテーションも戦略的に組み込む必要があり、一朝一夕で対策できるほど単純なものではなくなっています。
最初から完璧に対策は難しいので、優先順位の高いSEO対策を意識してサイト運営をするところからはじめるのがベストです。
エンジンのAIが向上して、裏技的なSEOが利かなくなっている
SEO対策は「ホワイトハットSEO」と「ブラックハットSEO」という2つの対策にわけることができます。
簡単にいえば、全うなSEO対策をホワイトハットSEO、裏技的な検索エンジンを騙すSEO対策をブラックハットSEOと呼びます。
ブラックハットSEOは、質の低いコンテンツを掲載し、検索順位を不正な操作によって上昇させるテクニックです。当然Googleなどの検索エンジンから嫌われ、パンダアップデートやペンギンアップデート等のコアアルゴリズムアップデートにより、年々検索エンジンからの締め出しが強まっています。
結果として、裏技的に上位検索していたアフィエイトサイトはことごとくランキング圏外に飛ばされ、全うなSEO対策であるホワイトハットSEO対策をしていたWebサイトが検索上位を独占するようになっています。
検索エンジンのAIが機能向上したことにより、ある意味で検索エンジンが健全でより便利になったことは間違いありませんが、裏技が使えなくなったことで個人アフィエイターやスタートアップ企業のWebサイトで上位表示する難易度が急上昇したともいえます。
YMYLにより、権威性の低いサイトの上位表示が限りなく難しいジャンルが生まれた
YMYLとは、人の生活や人生に影響を与える可能性がある情報やページを指します。具体的には「金融」「健康・安全」などがYMYLジャンルです。
上記のようなYMYLジャンルでは、「誰が発信している内容か」というドメインの権威性が、検索順位に大きな影響を与える要素となってしまいました。
例えば、専門医の発信する「癌」の情報と、高校生が発信する「癌」の情報を比較すると、明らかに専門医の情報が信ぴょう性がありますよね。
このように、特に人生に大きな影響を与えるジャンルは、ドメインパワーの非力な個人やスタートアップ企業のWebサイトでは勝ち目が薄くなってしまったのです。
数年前までは、証券会社の口座開設などの金融系アフィリエイト、サプリなどの美容系アフィリエイトなどは、単価が高い上に個人アフィリエイターでも上位表示できたので人気ジャンルでした。
しかし、YMYLがリリースされた翌週には大半のアフィリエイトサイトは検索上位から圏外まで飛ばされてしまい、いまではかなり難易度の高いジャンルになっています。
ライバルの実力が上がっている
検索エンジンの技術が上がると同時に、企業のWeb部門やWebマーケッターの実力も上がってきました。
結果として、収益性の高い主要クエリは、軒並み大資本の企業や高スキルのマーケッターに押さえられ、それ以外はロングテールキーワードを狙うスキマ戦略が一般的になっています。
とはいえ、ロングテールキーワードを狙うマーケッターのスキルも上がってきているため、後発サイトはキーワード選定の難易度がかなり上がってきています。
具体的なSEO対策
具体的にSEO対策を分解すると、4つに分けられます。
- 内部対策
- 外部対策
- コンテンツ最適化
- ページエクスペリエンス最適化
内部対策
内部対策はサイト設計に関わる部分の対策で、主にキーワード選定と構造の最適化に分かれます。
Googleなどの検索エンジンからみてわかりやすいようにサイトを設計することがメインの対策です。
- titleタグ・h1タグにキーワードの設定
- シンプルなディレクトリ・カテゴリ―構築
- hタグ(見出しタグ)でキーワードの選定
- 構造化データのマークアップ
- パンくずリストの設定
- robots.txtの設定
- XMLサイトマップの送信
優良のWordPressテーマであれば、最初から大半の対策は標準搭載されており、ちなみにインターネットビジネスラボが使う「SWELL」も初期状態で内部対策はほとんど済んでいます。
ただし、SEO対策における最重要のタイトル(titleタグ)へのキーワード設定は自分で行う必要があります。
外部対策
外部対策とは、外部サイトからの被リンクやSNSからのサイテーションなど、第三者から評価を意図的に集める対策です。
多くの被リンクを獲得したり、評価の高いドメインから被リンクをもらうことで、自サイトのSEO評価があがります。
- ページ・ドメインに対する権威あるサイトからの被リンク
- ページ・ドメインに対するより多くの被リンク
- ページ・ドメインに対する関連テーマを扱うサイトからの被リンク
- Google+をプロファイル
- TwitterやFacebookのシェア
- キーワードリンクのアンカーテキスト
- 公式SNSサイトの運用
- 関連ポータルサイトへの登録
- 関連サイトとの交流
コンテンツ最適化
SEO対策におけるコンテンツ最適化とは、ユーザー目線の役に立つコンテンツ(ブログ記事)を制作することを指します。
ユーザーが検索エンジン入力するキーワード(検索意図)に合わせて、「素早く・わかりやすく・詳しく・適切に」答えるコンテンツが役に立つコンテンツです。
- サイト全体のテーマにあったコンテンツ制作
- 検索意図から求められる結論の設定
- キーワードを意識したタイトル(titleタグ)設定
- コンテンツの70%を語る見出し(hタグ)設定
- ベネフィットを提供するリード文設定
- 結論がわかりやすいWEBライティングの構成
- storongタグや箇条書き(liタグ)等を使った適切なデザイン
- 画像へのalt属性(代替テキスト)の設定
- 内部リンク(aタグ)でコンテンツ同士の関連性を高める設計
- 正しい綴りと文法で作成
- メタディスクリプションの設定
- 内部リンクの作成
ページエクスペリエンス最適化
ページエクスペリエンス(UX)は、ユーザー体験を表します。
コンテンツの内容ではなく、ページの表示速度や画面が崩れず表示されるかといったコンテンツの使いやすさがユーザーエクスペリエンスの観点です。
- Largest Contentful Paint(LCP)を2.5秒以内に実現する
- 初回入力遅延(FID)を100ミリ秒未満に納める
- Cumulative Layout Shift(CLS)スコアを0.1未満にする
- モバイルフレンドリーに設計する
- HTTPSで設計する(SSL対策)
- コンテンツが使いづらいインタースティシャルを避ける
ページ エクスペリエンスは、ランキングに影響を与える要素ではありますが、他の項目に比べると影響は小さいです。
実際にGoogleもページエクスペリエンスの検索結果への影響を次のように説明しています。
ページ エクスペリエンスは重要ですが、それでも Google は、ページ エクスペリエンスが劣っていても、全体的に価値の高い情報を含むページを上位にランキングするようにしています。つまり、いくらページ エクスペリエンスが優れていても、コンテンツが優れたページを上回ることはありません。ただし、関連性が同程度のページが多数存在する場合の検索ランキングにおいては、このページ エクスペリエンスが一段と重要になります。
ユーザーエクスペリエンスは高いに越したことはありませんが、SEOの優先順位は低いでしょう。それよりもコンテンツの質を高めることがSEO評価にダイレクトに跳ね返るので、内部対策とコンテンツ最適化をまずは優先しましょう。
SEO対策に欠かせないE-A-T
Googleはクローラーを使ってコンテンツの情報収集をするのと同時に、第三者機関に委託してコンテンツの評価を行っています。
委託された第三者機関は、品質評価ガイドラインに基づきコンテンツの評価を行いますが、本ガイドラインに何度も「E-A-T」という言葉が出てきています。それほどGoogleがE-A-Tの概念を重視しています。
専門的な知識があるジャンルのサイトをつくる
E-A-Tとは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の3つの頭文字をとった言葉です。
特定ジャンルに絞ったサイトになっているか、サイトを運営者は当該ジャンルに対して客観的な経験・資格があるか、十分なセキュリティ対策を取っているかなどが評価の対象になります。
そのため、サイトを立ち上げる段階で、少なくとも専門的な知識を有するジャンルをテーマに選ぶことで専門性・権威性スコアを担保することが重要です。
E-A-Tはアルゴリズムには含まれていない
E-A-Tは、Googleが定める評価軸である一方、検索アルゴリズムにも入っておらず、E-A-Tを測定するスコアは存在しません。
つまり、直接的に検索順位を決めるランキング要素のひとつではなく、あくまでコンテンツのクオリティを判断するための基準です。
だからといってSEOに関係がない訳ではなく、ランキングに大きく影響を及ぼします。
特にYMYLジャンルでは、権威性が低いドメインはなかなか上位表示できないなど、検索クエリによってE-A-Tの重要度は変わります。
SEO対策で最重要なのはキーワード選定
SEO対策の項目は沢山ありますが、もっとも重要なのはタイトル(titleタグ)へのキーワード設定です。
クローラーは、サイトがどんなテーマで書かれているのかをタイトル(titleタグ)を最初にみて判断します。その他の項目をどんなに対策しても、キーワードが誤ってインデックスされてしまっては元も子もないので、キーワードはGoogleにわかりやすく伝えましょう。
また、キーワードを設定する際はYMYLとE-A-Tに留意します。医療や金融ジャンルの充分な権威性があれば問題ありませんが、そうでなければ難易度はとても高くなってしまうからです。
Webサイトのタイトルだけじゃなくて、コンテンツ(ブログ記事)のタイトルのキーワード設定も重要だよ。
まとめ
今回は、SEO対策について解説しました。SEO対策は、次の4つにわかれます。
- 内部対策
- 外部対策
- コンテンツ最適化
- ページエクスペリエンス最適化
それぞれの項目でのSEO対策は沢山ありますが、タイトル(titleタグ)へのキーワード設定がもっとも重要です。
難易度は年々上がっていますが、正しく対策していれば検索エンジンは正しく評価してくれます。まっとうな方法で検索エンジンに評価されるサイト運営をしましょう。