- ドメインパワーはSEOとどう関係するの?
- ドメインパワーはどうやって調べられるの?
- どうすればドメインパワーを上げられるの?
「SEO対策にはドメインパワーが重要」という話を聞いたことがありませんか?
実際にSEOとドメインパワーは密接に関係しており、SEO評価の高いドメインは、ドメインパワーが強くなる傾向にあります。そのため、サイトを検索上位に表示させるために、ドメインパワーを上げていくのは有効な手段といえます。
そこで今回は、「ドメインパワーがSEOに有効な理由」から、「ドメインパワーの調べ方」「ドメインパワーの上げ方」まで、ドメインパワーに関する知識が網羅できるように解説しています。
サイトのアクセスが伸び悩んでいる方や、これからサイト運営を始めたい方にも、役立つ情報となっているので、是非参考にしてください。
ドメインパワーとは?
ドメインパワーとは、名前の通り「ドメインの持っている力」のことです。具体的には「検索エンジンからドメインに対する評価」を数値化したものです。「ドメインオーソリティ(Domain Authority)」「サイトパワー」とも呼ばれます。
ドメインパワーは0~100で評価される
0~100の数値で評価され、100に近いほどドメインパワーが高く評価されています。
検索エンジンからの評価が高いほどドメインパワーは強くなるため、行政機関のドメインやプライム上場企業のドメインのような社会的信用力が高いドメインは、ドメインパワーが相対的に高くなる傾向にあります。
また、よく勘違いされますがドメインパワーはGoogleが公式に発表しているものではありません。そのため、正確にはドメインパワーが高いことと検索エンジンに評価されていることが完全にイコールとは言い切れません。あくまで参考値として活用するといいでしょう。
ドメインパワーの目安は20
ドメインパワーの数値は、チェックツールによって算出基準が違うため、一概には目安を言えません。
そこで、無料で使えて人気の高い「MOZ」を例に出すと、ドメインパワー(DA)20が1つの目安といえます。
- 10未満 :ドメインパワーは弱い
- 10~19:ドメインパワーは普通
- 20〜39:個人ブログドメインなら強いが企業ドメインでは普通
- 40~:かなり強いドメイン
ドメインパワーが20以上になると、個人ブログドメインで強い部類に入るため、まずは20を目指すといいでしょう。
ドメインパワーがSEOに有効な理由
冒頭のとおり、SEO対策に力を入れると比例してドメインパワーも上がります。つまり、ドメインパワーとSEOは密接に関係しているのです。
ここでは、ドメインパワーがSEOで重要な理由として、次の3つを解説していきます。
- ドメインパワーを決める要素がSEOの評価とほぼ同じ
- 検索上位に表示されやすくなる
- 早くインデックスされやすくなる
ドメインパワーを決める要素がSEOの評価とほぼ同じ
ドメインパワーが計測できる「パワーランクチェックツール」を見ると、ドメインパワーは次の要素の結果をもとに算出されています。
- ドメインエイジ(ドメインの年齢)
- 被リンク元サイトのスパムに対する安全性
- 被リンク元サイトTOP3と上位20の品質
- 被リンク元サイトのリンク品質
- 被リンク元サイトのリンクパワー
- 被リンクIP数
- 独自配点
被リンクに関する評価が、ドメインパワー評価の中でも重要度が高くなっており、SEO評価の項目と同じです。
また、⑦の独自配点は、発リンク・コンテンツボリューム・更新性のようなコンテンツに関する評価や、表示速度などのページエクスペリエンス評価が含まれています。
SEO対策においても、コンテンツ評価、ページエクスペリエンス評価は、評価項目となっているため、ドメインパワーはSEOにおいても重要といえます。
検索上位に表示されやすくなる
ドメインパワーとSEO評価には関連があるため、ドメインパワーを高めると検索上位に表示されやすくなります。
SEO評価において、もっとも重要視されるのはコンテンツ単体の評価です。
しかし、コンテンツの質が全く同じ2つのドメインがあった場合、ドメインパワーの高いサイトが上位表示されやすくなります。
Googleも公式に、「Googleのアルゴリズムは基本的にページ単位で評価するものの、どのサイトが発行したかが考慮されることがある。」と2018年6月にイギリスで行われたカンファレンスで発言しています。
検索結果が充実していないクエリの場合、実績があるサイトと、全く実績がないサイトであれば、ドメインを考慮してランキング付けを行っているようです。
検索結果が充実しておらずGoogleがコンテンツの評価を完璧に行えない以上、ドメインパワーが考慮されるのです。
早くインデックスされやすくなる
クローラーは、全てのサイトを同じ周期でクローリングする訳ではありません。
ドメインパワーの高い方がクローリングの頻度が高くなる傾向にあり、インデックスも早くなります。
サイトを更新したり、コンテンツを公開してもクローリングまでに時間がかかれば、いつまでも検索結果に出てきません。クロール頻度を上げるためにもドメインパワーを上げるのは重要になります。
サーチコンソールの「サイトマップ」を見ると、クロール頻度を確認することができます。毎日クロールされることが目安なので、クロール頻度が少ない場合は問題があります。
ドメインパワーの調べ方
ドメインパワーを調べる方法はいくつかあります。無料ツールでは「MOZ」「パワーランクチェックツール」、有料ツールでは「Uberrsuggest」「Ahrefs」など有名です。
無料の「MOZ」「パワーランクチェックツール」だけでも十分有効なので、2つのツールについて詳しく解説します。
MOZ
SEOで有名な「MOZ」が提供するツールのMOZ Barを使うと、ブラウザ上で簡単にドメインパワーを調べることができます。
検索結果から簡単にドメインパワー(DA)を調べることができるため、ライバルチェックに重宝するツールです。
検索上位のドメインパワーを見て、そのクエリで上位表示できるかどうか判断するのに役立てるといいでしょう。
ちなみに、ドメインパワー(DA)だけでなく、ページ単体のパワー(PA)も同時に調べられます。
また、それぞれのドメインの詳細な評価についても、次のように見ることができます。情報精度が高く、機能も豊富ですが、日本語に対応していない点が惜しいところです。
関連記事:MOZBarの使い方を画像付きで解説!キーワード選定の必須ツール
パワーランクチェックツール(アクセスSEO対策ツールズ)
アクセスSEO対策ツールズが提供するツールの「パワーランクチェックツール」は、ドメインを入力すると詳しいドメインパワーが調べられます。
ドメインパワーが100点満点で評価されるのと同時に、分析結果レポートをみることでドメインの弱点が見つかるため、自サイトの分析に役立ちます。
なお、ゲストユーザー(未会員様)は1⽇3回まで利用できます。無料で登録できる弊社ID管理システムのAJIDに登録することで1⽇10回まで利用可能できるようになります。
ドメインパワーは各社数値が異なる
各ツールは、それぞれの提供会社が独自に算出しているので、数字が多少前後します。
例えば、東京大学のWebページのドメインパワーをMOZ Barとパワーランクチェックツールで調べてみました。
まず、MOZBarで東京大学のドメイン「u-tokyo.ac.jp」を調べると、ドメインパワーは「87」でした。
パワーランクチェックツールで東京大学のドメイン「u-tokyo.ac.jp」を調べると、パワーランクは「83.3」でした。
同じドメインでも数値は異なりますが、MOZ Barだと高く評価されているのに、パワーランクチェックツールだと低いといった矛盾が生じることはありません。
ドメインパワーの上げ方
ドメインパワーを上げる方法は、次の通りです。
- 良質な被リンクを獲得する
- 良質なコンテンツをつくる
- 長期間ドメインを運営する
- サイトデザインにこだわる
- 中古ドメインを購入する
良質な被リンクを獲得する
ドメインパワーは、被リンク数に大きく影響を受けるため、被リンクを獲得することがドメインパワーを上げる基本的な戦略です。
被リンクについては、数だけでなく被リンク先の質が評価対象となるため、ドメインパワーの高いサイトからの被リンクを増やしていくことが重要です。
被リンクを増やすためには、リンクされるのを待っているだけでなく、自分から被リンクを貼ってもらえるように営業活動をするのが重要です。
WEBサイトに貼られたお問い合わせフォームから連絡したり、SNSから連絡を送るなどして、自分からアプローチをしていきましょう。
また、自サイトと関連性の高いWEBサイトから被リンクされるとナチュラルなリンクと評価されるため、自サイトと扱うテーマの近いサイトに営業をかけていくといいでしょう。
良質なコンテンツをつくる
前述のとおり、ドメインパワーに欠かせない被リンクですが、被リンクはコンテンツをおすすめする行為なので、質の低いコンテンツが被リンクされないのは当たり前です。
被リンクが少ない場合は、コンテンツを見直し質をあげることに専念しましょう。
コンテンツの質は、「情報の内容」と「読みやすさ」の2つで判断されます。
情報の内容については、他のコンテンツにはない情報や、どこよりも詳しい情報を盛り込むことを意識してください。自身の体験に基づいた一次情報は評価されやすいので、積極的に体験しましょう。
後者の読みやすさについては、「【保存版】読まれるブログの書き方を公開!読者と検索エンジンどちらも対策」を参考に、読みやすい型でコンテンツをつくるといいでしょう。
長期間ドメインを運営する
ドメインパワーの評価項目にドメインエイジがある通り、ドメインを長く運用しているとドメインパワーは上がります。
しかし、ドメインを取得してから放置しているだけでは評価を得られません。
定期的にサイトを更新しながら、長く運営を続けることがドメインの評価に繋がるため、サイトは適宜更新していきましょう。
ブログの場合、サイトの更新は週2・3更新が理想です。月1回以上空いてしまうと、読者が離れてしまう恐れがあるので注意しましょう。
サイトデザインにこだわる
サイトデザインそのものにドメインパワーを上げる要素はありませんが、デザインにこだわったサイトの方が被リンクはされやすくなります。
トップページのデザインをおしゃれにする、アイキャッチ画像に統一感を持たせる、コンテンツの中でデザインブロックやデザインフォントを使用するなどして、思わずブックマークしたくなるデザインを目指します。
デザインはWordPressテーマ選びでほぼ決まるため、インターネットビジネスラボも使っているWordPressテーマ「SWELL」は、使えるデザインも豊富で、キレイなサイトが作れるのでおすすめです。
中古ドメインを購入する
裏技的な方法ですが、既に運用実績がある中古ドメインを購入することで、新規ドメインに比べてドメインパワーが強い状態でサイト運営がスタートします。
アクセス中古ドメインでは、ドメインパワーを確認しながらドメインが購入できるため、ロケットスタートしたい方にはおすすめといえるでしょう。
ただし、中古ドメインならば何でもよいというわけではなく、場合によってはペナルティを受けている可能性もあるので、かつて運用されていた時の良い面も悪い面も引き継ぐので、見極めは慎重に行ってください。
現在は中古ドメインの購入はドメインパワーを獲得するのに有効な方法ですが、将来的にユーザーファーストを掲げるGoogleはこの方法を「ユーザーのためにならない」と判断するかもしれません。
中古ドメインの購入は、新サイトからすれば偽りの評価でしかないので、場合によってはGoogleに対策される可能性があることも念頭においておくといいでしょう。
ドメインパワーの重要度はクエリによって変わる
Googleから名言されていませんが、クエリによってドメインパワーの重要度は変わります。
SEO評価において、もっとも重要視されるのはコンテンツ単体の評価です。コンテンツの品質が高ければ、検索上位で表示されるクエリも少なくありません。
しかし、YMYLジャンルのような人生に影響の大きいジャンルは、特にドメインパワーの影響が大きくなります。
例えば、「玉ねぎ麹 失敗」「癌早期発見」というどちらも月間検索数390(2022年12月)のクエリを見比べてみます。
「玉ねぎ麹 失敗」クエリの検索結果
検索1位の「麹せいかつ」はドメインパワー(DA)が1と低い評価です。
つまり、「玉ねぎ麴 失敗」というクエリは、ドメインパワーが低くても、コンテンツの品質が高ければ上位表示できるクエリといえます。
「癌早期発見」クエリの検索結果
YMYLジャンルの「癌早期発見」クエリの検索1位は、ドメインパワー(DA)が91の「がん対策推進 企業アクション」です。
癌の早期発見という人生に大きく関わるクエリに関しては、ドメインパワーが高く、信頼できるドメインが上位表示されやすくなっています。
このようなYMYLジャンルでは、ドメインパワーが低い個人ブログで上位表示は難しいため、避けるのが無難でしょう。
まとめ ドメインパワーを意識したサイト運営を
今回は、ドメインパワーの概要、SEO効果、調べ方、上げ方について解説してきました。ポイントを改めて整理します。
- ドメインパワー(DA)はMOZの場合、20が目安
- ドメインパワーを高めると検索上位に表示されやすくなる
- ドメインパワーを調べるのは、無料ツール「MOZ」「パワーランクチェックツール」がおすすめ
- ドメインパワーを上げるには良質な被リンクが重要なため、良質なコンテンツ制作がカギになる
まずは、競合とも戦えるドメインパワー20を目指して、被リンクを獲得するための良質なコンテンツ作りを心がけましょう。
サイトを運営していると、ドメインが成長していく姿が楽しくなってくると思います。日々の積み重ねが、ドメインパワーの強いWebサイトを作るため、自道に育てていきましょう。