こんな方に読んで欲しい!
- 「質の高い」Webサイトを作る基準を知りたい!
- 「ユーザーファースト」で気を付けるべきことを確認したい!
- 指標を1つずつ解説して欲しい!
2011年5月6日、Googleは「質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス」を公開しました。
[blogcard url=”https://developers.google.com/search/blog/2011/05/more-guidance-on-building-high-quality”]
※日本語ページです。
このWebページにはGoogleが掲げる「ユーザーファースト」の考え方で重要となる23の指標が書かれています。
この記事は2021年9月に執筆しており、10年も前の情報となりますが、Googleが考える「ユーザーファースト」の原理原則を理解することができる重要な指標です。
この23の指標を理解し、全てに「Yes!」と答えられるWebサイト(ブログ)目指しましょう!
1. Googleの23の指標に応える重要性について
日本国内の検索エンジンのシェアを知っていますか?
2021年8月の調査結果を見てみると、以下のようになっています。
【パソコン】
- Google 76.2%
- Yahoo! 14.5%
- bing 8.8%
参考:Desktop Search Engine Market Share in Japan – August 2021
【スマートフォン】
- Google 75.6%
- Yahoo! 23.9%
- bing 0.2%
パソコンとスマートフォンでシェアが違いますが、圧倒的なのはGoogle。
いずれも75%前後のシェアを得ています。
ところでYahoo!ですが、実は2011年からGoogleの検索エンジンを採用しています。
つまり、表向きは「Yahoo!検索」なのですが、裏側は「Google検索」なんです!
と言うことは、
- パソコン : 実質的なGoogleのシェアは、90.7%(76.2%+14.5%)
- スマートフォン : 実質的なGoogleのシェアは、99.5%(75.6%+23.9%)
が実質的なシェアとなります。
国内のシェアをほぼ独占していると言っても過言ではないわけです。
そのため、検索結果からの流入を狙うなら、Googleの指標を理解し、Googleの考える「ユーザーファースト」を実践することが、1番の近道です。
そういう意味で、この23の指標は非常に重要なのです。
2. Googleの23の指標を徹底解説!
23の指標が公開されていますが、意図の分かりにくい質問もありますので、1つずつ解説していきます。
Googleの23の指標 その1
記事に掲載されている情報は信頼できるものであるか。
コンテンツ(記事)に書かれている内容の情報源、または根拠が信頼できるものであるか?が問われています。
- どこかの誰かが書いたブログ
- 都市伝説
- 根拠のない見解(想像、予想)
よりも、
- 権威のある学会の論文
- 名の知れた専門家の言葉
- その分野のリーディングカンパニー
などの方が信憑性は高いですよね。
さらに、それらの引用元を明記すると、信頼性の高い記事と評価される傾向があります。
Googleの23の指標 その2
記事は、トピックに関して明らかに充分な知識を持つ専門家や愛好家によって書かれているか。あるいは、内容の薄いものであるか。
これは必ずしも「専門家が作成や監修した記事でなければ価値はない」と言う意味ではありません。
「ユーザーが求める専門性」があるかどうかが問われています。
たとえば、妊娠中の体重管理について、助産師による専門的な記事が求められることもあれば、
「私も辛かったけれど、この食べ物で乗り切ったよ。頑張ってね!」という体験者の声が求められる場合もあります。
- 医学的で正確な知識が欲しいユーザー
もいれば、
- 体験談や共感が欲しいユーザー
もいます。
求める専門性が同じとは限らないのです。
Googleの23の指標 その3
サイトに、同じトピックや類似のトピックに対してキーワードのバリエーションをわずかに変えただけの、重複している記事や冗長な記事が含まれているか。
ブログ内にテーマや内容が重複した記事が複数あると、ユーザーはどれを読めばいいのか分かりません。
得られる情報が同じ記事はリライトなどで統合しましょう。
さらに詳しく!
重複コンテンツについては、「重複コンテンツはデメリットだらけ!避けるべき理由やペナルティを徹底解説!」の記事で徹底解説しています。
[blogcard url=”https://iblab.net/duplicate-content/”]
Googleの23の指標 その4
サイトにクレジットカード情報を登録することに抵抗はないか。
あなたのWebサイト(ブログ)の安全性について問われています。
「クレジットカード」はあくまで例えです。
「クレジットカードや住所などの個人情報を登録できるほどのセキュリティ対策をしていますか?」と解釈してください。
さらに詳しく!
Webサイト(ブログ)のセキュリティ対策の1つに「WebサイトのSSL化」があります。
SSL化については、「Webサイト運営に必須!SSLの意味や仕組み・メリットを解説!」の記事で徹底解説しています。
[blogcard url=”https://iblab.net/ssl/”]
Googleの23の指標 その5
スペルや文体の間違い、事実誤認がないか。
誤字脱字、文法ミス、そして情報の誤りは、ユーザーにとって大きな不利益となります。
基本的なことですが、コンテンツ(記事)を作成したら、見直しを必ずしましょう。
誤字脱字、文法ミスは、誰かに読んでもらったり、印刷してから確認すると発見しやすいです。
Googleの23の指標 その6
トピックは、サイトの訪問者が本当に求めるものを提供しているか。あるいは、検索エンジンで上位に表示されることだけを狙って作成されているか。
トピックは、コンテンツ(記事)のことです。
検索順位を上げるためではなく、ユーザーのためになるような記事作成を行っているかどうかについて問われています。
検索順位を上げようと思って、過剰にキーワードを詰め込んではいませんか?
Googleの23の指標 その7
記事は、独自のコンテンツや情報、独自のレポート、独自の調査、独自の分析を提供しているか。
コピペはもちろんNGというか論外です。
そうではなく、競合サイトと比べて独自の情報を提供しているかどうかが問われています。
- 自分ならでは
- このグログならでは
と胸を張って言えますでしょうか。
独自性や目新しい情報のない記事はユーザーに利益を与えません。
あなたの経験・知見を入れ込むことで、独自性の高いコンテンツ(記事)を執筆することができます。
Googleの23の指標 その8
ページは、検索結果の他のページと比較して実質的な価値を提供しているか。
狙ったキーワードの検索結果の上位記事と比べた時、独自性がなく、内容が乏しいのであれば、その記事より上位に表示されることはありません。
「自分のブログならでは」の価値の提供を意識してください。
「その道の達人」ではなくても、「素人ならではの視点」「実際の体験談」などといった価値を作っていくことができます。
Googleの23の指標 その9
コンテンツの品質管理はどの程度行われているか。
公開する前に、誰かにコンテンツ(記事)をチェックしてもらっていますか?
チェックをしない、もしくは不十分だと、誤字脱字だけでなく、間違った情報を発信するリスクもあるため、品質管理は必須です。
Googleの23の指標 その10
記事は公平に書かれているか。
偏った視点でコンテンツ(記事)を作成していないかが問われています。
例えば観光地の紹介をするコンテンツ(記事)であれば、観光地をベタホメするだけでなくて、実際に観光客として感じたことを含めているか?ということです。
依頼を受けて執筆する際は、特に良いことだけを書きがちです。
「風光明媚(ふうこうめいび)で、とても素敵な温泉街です!」だけだと、依頼者側に偏っていますね。
それは、読者は求めていません。
取材で足を運び、本当に素敵な点を取り上げることはもちろんです。
それだけではなく、あなた独自の視点で見えたこと、感じたことなど、気になることなども取り入れるようにしましょう。
Googleの23の指標 その11
サイトは、そのトピックの専門家として認知された機関が運営しているか。
Webサイト(ブログ)に権威性があるかどうかについての質問です。
権威性というと難しく聞こえますが、
- 釣り情報ならばこのサイト!
- コンビニスイーツについてはこのサイト!
のように、読者から信頼を得られるWebサイト(ブログ)を目指しましょう。
さらに詳しく!
Googleは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)を重視します。この3つの頭文字を取って、「E-A-T」と書き表します。
この「E-A-T」については、「SEOの原則とは?E-A-TとYMYLの正しい知識と対策方法を解説」の記事で徹底解説しています。
[blogcard url=”https://iblab.net/seo-principle/”]
Googleの23の指標 その12
コンテンツが多数のクリエイターへの外部委託によって大量に制作されていたり、複数のサイトの大規模なネットワークに拡散されており、個々のページまたはサイトのプレゼンスが低下していないか。
- クラウトソーシングなどの外部委託で大量にライターを雇い、
- 記事を大量に作成し、
- 品質の低い記事を量産していないか?
を問われています。
数年前、ある企業が大量の外部ライターを雇い、信憑性の低い医療情報サイトを運営し、問題になったことがありましたよね。
10年以上も前から、GoogleはNGを明確に示していたんです。
Googleの23の指標 その13
記事は適切に編集されているか。急いで制作されたような印象を与えていないか。
1つ1つのコンテンツ(記事)を丁寧に執筆しているかが問われています。
ノルマや時間に追われて雑に作った記事、誤字脱字、内容の誤り、読みにくい文章になっていることが多くあります。
ユーザーの時間を無駄にするような記事は、Googleに評価されることはありません。
Googleの23の指標 その14
医療関連のクエリの場合、サイトの情報が信用できるものであるか。
Webサイト(ブログ)の中でも、特に「医療」や「心身の健康」に関する記事は、特に信頼性が重要です。
- このサプリでガンが治る!
- 1日3分この運動をするだけで1カ月5kg痩せる!
など、医学的な根拠のないコンテンツ(記事)、時には健康や命を脅かすような情報の発信はNGです。
こうしたコンテンツ(記事)を執筆する場合は、信頼できる専門性の高いソースを元に執筆し、その根拠を引用元として表記して執筆しましょう。
Googleの23の指標 その15
サイトの名前を見て、信頼できるソースから提供されていると認識できるか。
これまでに何度も出てきていますが、何かを引用する場合、その根拠(ソース)を示す必要があります。
そのソースは、「E-A-T」の高いWebサイトや文献かを問われています。
たとえば、国や自治体、専門団体・専門企業のWebページ、権威性の高い学術論文などは、そのサイト名を見て「信頼できる」と感じるでしょう。
なぜなら、このようなソースであれば、比較的誤った情報を公開することはほとんど無いからです。
そして、これを元にしたあなたのコンテンツ(記事)の信憑性も高まります。
逆に、「匿名の個人ブログ」「自由に発言できる掲示板」などをソースとしている場合、信憑性は無いも等しいです。
Googleの23の指標 その16
記事は、特定のトピックに対して包括的または完全な説明を提供しているか。
何か疑問を持った読者があなたのコンテンツ(記事)を読み、疑問をスッキリ解消できるかが問われています。
得たい情報に不足があり、もう1度検索し直さなければならない記事は不親切です。
たとえば「中学受験の塾の選び方」という記事を書いた場合、それぞれの塾の特色だけを紹介すると、
- 定員は?
- 授業料は?
- 授業時間は?
などの疑問に答えられていません。きっと、Googleで再度、検索することになるでしょう。
検索した読者が関連して興味を持つである情報を予想して説明している記事はユーザーの利益につながる良い記事です。
Googleの23の指標 その17
記事は、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか。
「お花見は、春の風物詩」というような、ごく当たり前のことしか書かれていない記事は、読者に利益を与えません。
というか、読んでいて楽しくありませんし、新たな情報はありません。
あなた独自の視点で分析したり、楽しい・面白い・興味深い情報を提供しているかが問われています。
同じお花見だとしても、
- お花見に最適な穴場スポット
- 宴会等を避け、散歩しながらお花見ができるスポット
- 寒さ対策、風対策グッズ
- こどもと一緒に行くお花見スポット
- こどもが飽きないおすすめの遊び道具
- 桜をきれいに撮影する方法
- 1人花見を存分に楽しむ方法
など、新型コロナウィルス対策など時事ネタも組み込んで、読者の興味関心を満たす内容となるよう心がけましょう。
Googleの23の指標 その18
自らブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか。
あなたがブックマークに登録しているのはどんなWebサイトですか?
- あとでまた見よう(読もう)
- とても良いことが書いてあったので、とりあえず登録しよう
- 仕事で使うから、ブックマークしておこう
- 友達にも伝えたいから、SNSで共有しよう
あなたがブックマークしようと思ったWebサイト、SNSで共有したWebサイトを思い出してください。
そんなコンテンツ(記事)を執筆していますか?
Googleの23の指標 その19
記事に、主要なコンテンツを妨害したり注意をそらしたりするほどの大量の広告が掲載されていないか。
あなたのコンテンツ(記事)のメインは、あなたが執筆した文章です。
広告があなたのコンテンツ(記事)を邪魔していないか、が問われています。
タップする場所の近くに広告を表示したり、ページスクロールに付いてくる「追尾広告」がコンテンツを邪魔していませんか?
例え、Google Adsense(グーグルアドセンス)で利益を出したくても、あなたの記事より目立つようにデカデカと広告を表示させては本末転倒です。
過剰な広告表示はユーザーの利益を損ないます。
何ごとも、バランスが大事なのです。
Googleの23の指標 その20
記事は、雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値があるか。
あなたが執筆したコンテンツ(記事)が、雑誌や百科事典、書籍に掲載(引用)されても違和感のないレベルかどうかが問われています。
百科事典は大げさすぎるかもしれませんが、根拠が明確で、独自の視点で、正しく(間違いのない)情報を求められています。
「まぁ、無料で読めるブログ記事ならばこんなものだよね」と言わせない質の高を目指してください。
Googleの23の指標 その21
記事は、長さが短くないか、不完全でないか、有用な詳細情報が不足していないか。
注意したいのは、「何文字以上ならOK!」というような文字数さえクリアしていればよい、ということではありません。
そのトピックを語るにあたり、必要な内容が網羅され、読者が不足を感じないかどうかが問われています。
指標には「不足(文字数が足りない)していませんか?」と書かれていますが、長すぎるのもNGです。
ユーザーニーズを満たす、ちょうど良い文字数である必要があります。
さらに詳しく!
文章の長さ(文字数)については、「ブログの文字数の目安は?SEO対策における文字数の考え方を解説」で徹底解説しています。
[blogcard url=”https://iblab.net/word-count/”]
Googleの23の指標 その22
ページに、細部まで注意を払ったコンテンツと、注意を払っていないコンテンツが混在していないか。
この指標は
- 混在させないようにしましょう(分けましょう)
ではなく、
- 注意を払っていない(完成度の低い)コンテンツは、作成しないようにしましょう(高品質な記事を執筆しましょう)
と解釈すれば良いでしょう。
たとえば、文章は丁寧で完成度が高いけれど画像選定が甘い、リンク切れがあるなどは良くありません。
最後まで手を抜かずに作成しましょう。
Googleの23の指標 その23
サイトのページを閲覧するユーザーからの不満が想定されるか。
コンテンツ(記事)を読んだ読者から、何か不満が出そうな要素がないかどうかが問われています。
あなたのWebサイト・ブログがたとえば、
- 不完全なコンテンツ(記事)を公開している
のであれば、不満は出そうですね。それ以外にも、
- 原色ばかり使っていて目がチカチカする
- 広告が邪魔して読みにくい
などのデザイン面も考慮する必要があります。
ユーザー目線に立つことはユーザーファーストに繋がります。
3. まとめ:23の質問を理解し、ユーザーファーストを目指そう!
Googleが2011年に公開した23の指標は、10年以上たった今でも重要な指標とされています。
23の指標に一貫して共通するのは「読者(ユーザー)が満足する、質の高いコンテンツ(記事)を提供しているかどうか」です。
検索エンジンのアルゴリズムは定期的にアップデートされます。
しかし、そのアップデートに振り回され、一時しのぎのSEOを行うのは長期的に見ると得策ではありません。
「検索上位への表示」と「ユーザーからの信頼」を手にするためには、Googleの掲げるユーザーファーストの理念を理解することが近道です。
「質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス」の23の指標を理解して、質の高いWebサイトを目指しましょう!