こんな方に読んで欲しい!
- ランクブレインってどんなアルゴリズム?
- ランクブレインはどんな仕組み?
- ランクブレイン対策ってどうやればいいの?
RaankBrain(ランクブレイン)は、2015年に導入された人工知能(AI)を使ったアルゴリズムのことです。
従来はできなかった「あいまいな検索」に対応したアルゴリズムであり、 SEO対策において3番目に重要な要素とされています。
この記事では、ランクブレインの役割や仕組みについて解説した後、ランクブレイン対策についても解説します。
ランクブレインとは
ランクブレインとは、Googleの検索順位を決めるランキングアルゴリズムのひとつであり、人工知能(AI)を用いて分析を行います。
ランクブレインは、検索クエリとページの関連性を判断する(評価する)アルゴリズムであり、200以上ある順位決定アルゴリズムの中で3番目に重要な要素とされています。
順位決定アルゴリズムの重要度
- 被リンク
- コンテンツ
- ランクブレイン
ランクブレインは、全検索クエリのうち15%を処理しているそうです。
2016年時点でGoogle検索は、1日30億回行われているため、毎日4.5億の検索クエリを処理しています。
ランクブレインの役割
ランクブレインは、今までできなかった「あいまいな検索意図」を理解することを可能にしました。
特にロングテール検索と呼ばれる、複数語を使った検索のバリエーションは未知数で、検索エンジンにはじめて入力される検索クエリがあることも珍しくありません。
そのような「あいまいな検索」「未知の検索」に対して、ユーザーが求める答えを提供するのが、ランクブレインの役割です。
例えば、以下のように「レモンを歌ってる人」と調べてみた結果が以下の通りです。
このように「レモンを歌っている人」を「Lemonを歌う歌手」と理解して米津玄師さんのWikipediaページを検索1位で返しています。
「レモン」「歌」「人」といったキーワードだけで検索結果を導けば、このランキングにはなりません。
これはランクブレインがあいまいな言葉の検索を可能にした結果といえます。
同じように、検索エンジンのBingでも「レモンを歌う人」で検索すると、検索1位に「レモン」「歌」のキーワードが合致している以下のページ(Youtubeページ)がきています。
Bing検索1位
「EXILE TAKAHIRO、お茶目な発言連発!「レモンサワーのために歌ってる」 三代目JSB登坂広臣の酒豪っぷりを暴露!? 「レモンサワーで日本を元気に!」プロジェクト発表会」
ランクブレインが「レモンを歌っている人は米津玄師さん」と知っているおかげで、Googleはこうした検索の際にも、正しい検索結果が表示できます。
他にも、「渋谷の有名な交差点」→「スクランブル交差点」、「アメリカの首都」→「ワシントンDC」など、人間の感覚にかなり近い検索結果を導くことができるようになりました。
ランクブレインの仕組み
ランクブレインは、AI自らが機械学習をすることによって、より精度の高いランキングを作ります。
ランクブレインは、コンテンツ単体の質だけでなく、コンテンツに訪れるまでとコンテンツに訪れてからのユーザーの行動を判断しています。
ユーザー行動の流れ
- 検索エンジンに検索キーワードを入力する
- 検索一覧からページを選んで表示する
- 検索意図に合わず「戻って」他のページへ
- 次のページを選んで表示する
- わかりやすい記事だったので3分間読み込む
- 関連記事をクリックして読み込む
ランクブレインでは、上記のようなユーザー行動をもとに、「クリック率」「直帰率」「滞在時間」によって推測し、検索クエリとページの関連性を判断します。
クリック率(CTR)
クリック率(CTR)は、ページが検索一覧に表示されたときに、ページがクリックされる割合を表します。
クリック率(CTR)
クリック率(CTR)=クリック回数(CT)÷ 表示回数(IMP)
クリック率が低いということは、ユーザーの検索クエリ(検索意図)とタイトルやメタディスクリプションの関連性が低いという判断材料になります。
直帰率
直帰率は、ページに訪れたユーザーがそのページだけを見て戻ってしまった割合です。
直帰率
直帰率 = 直帰数 ÷ セッション数
直帰率は基本的に低いほうが良いとされ、直帰率が高いと他のページに興味がなかったと判断されます。
直帰率には目安があります。目安から乖離している場合は改善するべきでしょう。
参考:直帰率の目安とは?直帰率と離脱率の違いや、改善方法について解説!
滞在時間
滞在時間は、ユーザーがページに滞在している時間です。
ページの滞在時間が長ければ、ページの内容を読み込んでくれているため、ページの質が高いと評価されます。
ランクブレインを意識したSEO対策
ランクブレインは、検索クエリと関連性の高いページを判断して、検索結果に返すための検索アルゴリズムです。
そのため従来のキーワードを重視したマッチングから、意味合いのマッチングへとシフトしてきています。
対ランクブレイン戦略としては、従来のキーワード戦略のような検索エンジンを相手取った戦略から、ユーザーの満足度にフォーカスしたSEO対策が必要となります。
検索クエリからコンテンツを作成する
ユーザーの満足度を高めるコンテンツが評価されますが、ユーザーの満足度とは「悩みをどこまで深く、正確に解決するか」がカギとなります。
具体的には、以下の手順の通りコンテンツを作成します。
検索クエリからコンテンツを作成
- コンテンツを作成する検索クエリを決める
- 上位表示されているページを分析する(ライバルチェック)
- 上位ページに勝てる独自性のあるコンテンツを作成する
手順1. コンテンツを作成する検索クエリを決める
まず最初にコンテンツを作成する検索クエリを決めますが、サイトのテーマやジャンルに合わせたクエリを選定することが条件です。
サイトを上位表示しやすくするためには、サイト全体の専門性や網羅性といったE-A-Tも極めて重要です。専門性を高めるコンテンツ構成を意識したクエリを選定しましょう。
参考:【SEO初心者向け】検索キーワードを検索クエリから選定する方法を解説
参考:SEOの原則とは?E-A-TとYMYLの正しい知識と対策方法を解説
手順2. 上位表示されているページを分析する(ライバルチェック)
続いて、選んだ検索クエリで上位表示されているページを分析していきます。
上位表示されているページのタイトル、メタディスクリプション、見出し構成、コンテンツの内容などを分析していきます。
ライバルチェックは、上位5~10ページ分行うと上位ページの傾向が見えてきます。
ライバルチェックの詳しいやり方は、こちらの記事を参考にしてください。
参考:ブログのライバルチェックは「5ステップ」でOK!穴場キーワードの狙い方を徹底解説!
手順3. 上位ページに勝てる独自性のあるコンテンツを作成する
結局重要なのは、上位表示されているページよりも、検索意図を満たしたコンテンツが作れるかどうかです。
ランクブレインでは、「直帰率」や「滞在時間」が評価項目となるので、 検索意図を満たした コンテンツに仕上がっているかは極めて重要です。
クエリによっては上位表示記事が検索意図を満たしきっていないものもあるので、そういった穴場キーワードを狙っていくのもいいでしょう。
サイト全体を高速化する
サイトの表示速度が遅いと、「直帰率」に悪影響を及ぼします。
ページの表示速度は遅くとも3秒以内を目安にして、それ以上遅い場合は改善していきます。
ページ表示速度は「page speed insights」を使うことで評価することができます。改善項目も表示されるため、表示された項目に従って高速化していきます。
ページ表示速度の改善は、WordPressプラグインだけでもできます。こちらを参考におすすめの表示速度の改善方法を試してください。
参考:【プラグインだけ】ブログの表示速度を改善する方法!WordPress高速化
タイトルとメタディスクリプションを見直す
タイトルとメタディスクリプションは、「クリック率(CTR)」に影響します。
検索順位やクエリによってまちまちですが、以下が検索順位ごとの平均CTRです。
検索順位 | デスクトップ | モバイル |
---|---|---|
1位 | 35.07% | 32.78% |
2位 | 17.06% | 17.73% |
3位 | 10.56% | 11.77% |
4位 | 7.16% | 8.38% |
5位 | 5.1% | 8.4% |
6位 | 3.75% | 4.85% |
7位 | 3.39% | 2.79% |
8位 | 2.15% | 2.49% |
9位 | 1.72% | 1.86% |
10位 | 1.42% | 1.43% |
この目安に対して、自身のページのCTRが低ければタイトルとメタディスクリプションの改善が必要といえます。
また、10位~50位のページでもCTRが1%を切っている記事は、タイトルとメタディスクリプションを見直しましょう。
CTRを調べるには、サーチコンソールを使うといいでしょう。基本的に毎日チェックして改善した前後のCTRやランキングの変化を見るのを忘れずに。
参考:【最新版】Googleサーチコンソールの使い方を解説!
まとめ ランクブレインはユーザー目線のSEO
ランクブレインは、従来の検索エンジンを対象にしたSEO対策から、よりユーザーに目線を向けたSEO対策です。
そのため、キーワードを意識した機械的なコンテンツから、人に話かけるようにごく自然なコンテンツ作成が求められます。
どんな言葉を使えば相手は理解しやすいか、読み進めたいと思うのかを意識してコンテンツを作成してみてください。
ポイントは、検索クエリを決めてからコンテンツを作成することです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。