こんな方に読んで欲しい!
- SXOって言葉を聞いたけどどういう意味?
- SXOとSEOって何が違うの?
- SXO対策って何すればいいの?
検索エンジン最適化を意味するSEOはよく聞くワードですが、近年はSXOと呼ばれる検索における「ユーザー体験」を起点とした概念が注目されています。
SEO対策は、Webが誕生してから検索順位を決める非常に重要なポイントであることは間違いありません。
しかし、SXOはSEOよりもGoogleの目指している姿に近く、SEOに代わるトレンドになってくる可能性があります。
この記事では、SXOの概念から、SEOとの違い、SXO対策の具体的な方法について紹介していきます。
SXOは「検索体験最適化」
SXO(Search Experience Optimization)とは、日本語で検索体験最適化のことを指します。
検索ユーザーが求める情報をコンテンツ化し、ユーザー体験(UX)の満足度を上げるということを評価する概念です。
2016年頃からSXOが注目されはじめ、2021年の「Core Web Vitals」アップデートのように、SXOを意識したアップデートも行われています。
検索体験とは「検索から目的達成までの一連」
検索体験とは、ユーザーが検索をはじめてから目的を達成するまでの一連の流れを指します。
- 検索エンジンに調べたいことを入力する
- 表示された検索結果から気になるページをクリック
- ページを読む
- 調べた悩みが解決する(もしくは未解決)
この一連の検索体験がストレスなく快適で、ユーザーの悩みをバシッと解決することがSXO対策です。
SEO(検索エンジン最適化)は、検索エンジンで上位表示するための施策ですが、SXOでは「快適さ」「安心」のような要素も重要になってきます。
そのポイントとなるのが、次に紹介する「U-R-A」です。
SXO対策のキーワードU-R-A
SXO対策では「U-R-A」が重要となっています。
- Usability(ユーザビリティ)
- Relevance(適合性/レリバンス)
- Authority(オーソリティ)
Usability(ユーザービリティ)
ユーザビリティとは、ユーザーの利便性を指します。サイトにアクセスしたときにページや画像がすぐ読み込まれるかが評価の対象となります。
ページの読み込みが遅いと、イライラしてしまいますよね。そんな状態ではユーザー体験の満足度は高いとはいえません。
Relevance(適合性/レリバンス)
レリバンスとは、ユーザーの適合性を表します。
検索ニーズに合ったコンテンツになっているかが評価のポイントで、キーワード占有率のような旧来的なSEO対策ではなく、ユーザーの検索意図に合ったコンテンツになっているかが重要です。
Authority(オーソリティ)
オーソリティは、権威性を表します。権威ある発信元か、権威ある被リンクを獲得しているかが評価ポイントです。
2017年の健康アップデート以降、発信元の権威性はYMYLジャンルを中心に重要度が増しており、ドメインの信用性が求められるようになりました。
SXOとSEOの違い
SXO(Search Experience Optimization)が検索体験最適化を指すのに対し、SEO(Search Engine Optimization)とは検索エンジン最適化を指します。
U-R-Aの3項目をみて、SEOに長けている人であれば「SEOと評価項目が似ているな。」と感じたでしょう。
その通りで、検索体験最適化の概念の一部が検索エンジン最適化になるのです。
SEOがSXOより先行した理由
Googleは以前から「ユーザー体験(UX)」の重要性を掲げています。
それは、Googleの行動規範となる「Googleが掲げる10の事実」でも語られています。
ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。
引用元:Google が掲げる 10 の事実
もともとUXを重要視して検索エンジンを提供していましたが、Googleが検索エンジンを始めた2000年代からいままで、UXの良し悪しを判断する技術がありませんでした。
そこで、キーワードや被リンクなどのテクニカルでわかりやすいものを評価基準にしたSEO対策がWebマーケティングでも主流となっていったのです。
しかし、検索エンジンの欠点やアルゴリズムの穴をついた「ブラックハットSEO」が横行し、検索エンジンが「評価するコンテンツ」が必ずしもユーザーが「求める情報」とは一致していませんでした。
その検索エンジンが「評価するコンテンツ」と、ユーザーが「求める情報」の溝を埋めるために、パンダアップデート、ペンギンアップデート、ハミングアップデートなどのアルゴリズムアップデートを行い、是正を行っていたのです。
ランクブレインの登場
大きな変化は、2015年から導入されているランクブレインなどの人工知能を用いたアルゴリズムの影響です。
人工知能の進化により、Gogoleが本来目指していたUXの高いコンテンツを上位表示する仕組みが徐々に整いつつあり、検索エンジンもそこに向けてアップデートを繰り返しているといえます。
ランクブレインは、Googleの検索ランキングの決定において「リンク」、「コンテンツ」に次いで重要な要素になっています。
SXO対策とSEO対策は基本は同じ
SXO対策は、UXの一連の流れの満足度を上げるための施策です。
しかし、私たちが検索エンジンのアルゴリズムをいじれる訳ではないので、やるべきことはユーザーを満足させるコンテンツを作ることです。
最近のSEO対策は昔のようにキーワードを散りばめたり、購入した被リンクを貼るようなものでランキングが上がりません。
検索エンジンの進歩により、SEO対策自体もユーザーを満足させるコンテンツ作りが求められます。
つまり、SEO対策とSXO対策はアプローチが違えど、目指すべき姿は同じなのです。
SXO対策で重要になるポイント
SXO対策とSEO対策は基本的には同じですが、SXO対策では「ユーザー体験」に関わる対策が求められます。
一部SEO対策とかぶるところはありますが、SXO対策のポイントを5つ紹介します。
ページ読み込み速度を上げる
検索したページを閲覧しようとした時に、なかなかページが開かずに見るのを止めてしまった経験があるかと思います。
また、ページが開けても画像がなかなか読み込まれずにイライラしたことが一度はあるはずです。
このような読み込みの遅いページは、良質なユーザー体験を提供しているとはいえないので評価を落としてしまいます。
画像サイズや契約しているサーバーなど、読み込みが遅い原因を特定し改善するといいでしょう。
サイトやページ表示速度の確認方法と、簡単にできる改善方法はこちらからご覧ください。
[blogcard url=”https://iblab.net/highspeed/”]
モバイルファーストで構築する
2010年前半から急速に普及してきたスマホに対応するように、Googleの主ターゲットは完全にスマホになっています。
2021年3月には、モバイルファーストインデックス(MFI)が適用されていないWebサイトを、インデックスしないようにアルゴリズムを変更しており、スマホ対応していないWebサイトの検索順位はかなり下がったことでしょう。
まず、自身のWebサイトがスマホ対応できているか「モバイルフレンドリーテストツール」を活用して調べてみてください。
「×不合格」項目を中心に対応していきましょう。
セキュリティ対策をする
ページにアクセスして個人情報が漏洩してしまえば、UXは著しく低いものになってしまいます。
そのためGoogleはセキュリティ対策を最重要事項としており、データ通信を暗号化する仕組みのSSL化が必須となっています。
自分のブログが「https://」からはじまっていればSSL化ができています。もし「http://」と「s」が抜けていればSSL化できていませんので、すぐに対応しましょう。
SSLの仕組みやメリットが知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
[blogcard url=”https://iblab.net/ssl/”]
すぐに結論がわかるように書く
ユーザーは答えや結論を求めて検索エンジンを使うため、結論がすぐにわからない記事はユーザー体験(UX)が低いと評価されてしまいます。
記事のリード文には、「誰の」「何を」「どのように」解決する記事なのか示しましょう。
デザインにもこだわる
SXOでは、記事のデザインも重要になります。
ただ文章がひたすら続く記事は、ポイントもわかりづらく何より読みづらいですよね。
文字以外の要素をうまく使い、読みやすいデザインにしていくことが重要です。
- 画像
- 見出し
- 箇条書き
- 表
- 吹き出し
- 文字装飾
これらをうまく使い、デザインを整えていきましょう。
ここに注意!
記事を作成したら必ずスマホで確認しましょう。特に表はスマホだと崩れたり、異様に縦長になったりするので注意です。
まとめ SXO対策をして検索体験の満足度を上げる
SXOは、ユーザー体験(UX)の満足度を上げるために、コンテンツの中身(内容)だけでなくもう少し広い対策が求められます。
- ページ読み込み速度を上げる
- モバイルファーストで構築する
- セキュリティ対策をする
- すぐに結論がわかるように書く
- デザインにもこだわる
今はSEO対策がまだまだ主流ですが、今後のトレンドはSXO対策になるのではないでしょうか。
Googleがユーザーファーストを掲げる以上、検索エンジンは「ユーザー体験」をより意識した作りになるでしょう。
今のうちからSXOを意識した対策を行っておくと、ユーザー体験に舵を切るアルゴリズムアップデートでプラスに働くことでしょう。
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