- 「Word」と「Googleドキュメント」の違いを知りたい!
- 「Word」と「Googleドキュメント」のどちらを使えばいいのか?が知りたい!
- パソコンを買い替える時、Microsoftのofficeが必要かどうか知りたい!
業務用のパソコンを新たに買うんだけど、Microsoftのofficeって必要?
Word(ワード)、Excel(エクセル)、PowerPoint(パワーポイント)。たぶん、あなたも使ったことがあるでしょう。
この3つのソフトウェアは、言わずと知れたMicrosoft社製のソフトウェアです。最近は、Microsoft 365(旧称 Office 365)に含まれる「officeアプリ」という位置づけです。
パソコンを買い替える時、Microsoftのofficeが入っているかどうかで数万円の差があったります。今はGoogleのドキュメントやスプレッドシート、スライドなどもあり、Microsoftのofficeが必要かどうかで悩みますよね。
仕事をする時に便利なソフトウェアをまとめて「統合オフィスソフトウェア(さらに略して、オフィスソフト)」と呼びますが、この「オフィスソフト」は、Microsoftの「 Officeアプリ 」、「Googleドキュメント」などだけでなく、
- ソースネクスト社の「 Thinkfree office 」
- ジャストシステム社の「一太郎」「花子」など
- KINGSOFT社の「 WPS Office 」
- Apacheソフトウェア財団の「Apache OpenOffice」
など、各社が無料・有料のソフトウェアを提供しています。
オフィスソフトと言えば「Microsoft office」と考える方はかなり多いと思いますが、無料のオフィスソフトも負けてはいません。ということで、違いを検証してみましょう。
今回の記事では「Microsoft office の Word」と、無料の文書作成ソフトの代表格である「Googleドキュメント」を徹底比較し、Microsoftのofficeが要るのか、要らないのか解説します!
文書作成ソフトっていつからある?
MicrosoftのWord(以下、Wordと表記)は、1983年にMS-DOS用のWordが発表されました。今(2020年)から37年も前のことです。
当時は「パソコン」とは別に「ワープロ(ワードプロセッサ)」という機械もありましたね。私達は今、パソコンで文書を作成したり、プレゼン資料を作成したり、数値計算を行ったりしますが、「ワープロ」は文書作成に特化した機械。文書作成しかできません。
その後、1989年にwindows版Wordのファーストバージョンが発売され、windows95のブームでパソコンが一機に普及し、それと共に世の中に浸透したという歴史を持ちます。
それに対し「Googleドキュメント」は、2006年に「Writely」という製品を開発していたUpstartle社をGoogleが買収することで生まれました。すでにWordが世の中に浸透していましたので、Wordのファイル形式が開けることは、開発の前提条件でした。
他社製品も同様で、先行するWordとの互換性がある(相互編集できる)ことを売りの1つとし、Microsoftの牙城を崩そうと開発・リリースを進めているわけです。
互換性(相互編集)が前提条件
各社のオフィスソフトは、Microsoft社のofficeを強く意識して作られています。
見た目や操作性(インターフェース)は、多くの会社がMicrosoftのofficeと同じく「リボンUI」を採用しています。Wordのファイル形式が開けることはもちろんですし、Wordのファイル形式で保存することも可能です。
しかし、注意することがあります。編集可能ではあるのですが、
- フォントが対応していない可能性がある
- 体裁が崩れてしまうこともある
- 独自の機能を使っている場合、正しく動作しない場合がある(アニメーション等)
などのような題が発生する可能性が、ゼロではありません。
特に「体裁」は、せっかくきれいに整えておいたとしても、それを他社のソフトで編集しようとしたらバラバラになっている、というようなこともまれに発生します。
Wordで作成したファイルを他社オフィスソフトで開く場合、文字や画像の配置など、体裁が崩れていないかどうかを確認するようにしましょう!
「Microsoft Office Word」と「Googleドキュメント」の比較
「Microsoft Office Word」と「Googleドキュメント」を比較すると、次のような結果になります。
相対的にみて、Googleドキュメントがおすすめといえるでしょう。
Microsoft Word | Googleドキュメント | |
---|---|---|
見た目・操作性の比較 | ○ | ○ |
機能の比較 | ○ | ○ |
使用環境の比較(インストール版) | ○ | 存在しないが、Webアプリケーション版をオフラインでも使える |
使用環境の比較(Webアプリケーション版) | × (存在するが機能制限が多い) | ○ |
共同編集の比較 | × (浸透していない、機能制限が多い)) | ○ |
価格の比較 | 有料 | 無料 |
Webの情報や書籍が多いのは? | ○ | △ |
それぞれの項目について解説していきます。
見た目・操作性の比較
両者の画面の見た目は「ほぼ一緒」と言い切っても過言ではないでしょう!
もちろん上部メニューの並び順(ボタン配置)は異なりますが、例えば「挿入」をクリックすれば画像やグラフ、図形を挿入するメニューが表示されます。慣れるまで少しだけ時間はかかりますが、メニューをポチポチ開いていけば、使いたいメニューは見つけられます。
「見た目」では、優劣は付けられません。
Googleドキュメントの見た目
Microsoft(Word)の見た目
機能の比較
「Mirosoft Office Word」と「Googleドキュメント」はどちらも文書作成ソフトとしての機能は申し分ありません。基本的な機能はいずれも備えています。
「Googleドキュメント」は後発ですので、先行するWordを追いかけるようにしてシステムを作っています。
Wordに慣れた人がたくさんいる中、使い勝手の全く違う製品を出すのは、Googleとしてもリスキーでした。「乗り換えてもらう」ためにも、機能の似た製品(かつ上回る製品)を作る必要があったのです。
似ていると言っても、他社製品ですので操作方法やメニューの位置などに違いはもちろんあります。
機能面においては、優劣を付けることができません。
これは小さなことなので評価には入れませんが、「Googleドキュメント」を使っていて、1点だけ「図形の挿入」機能については不満があります。画像を追加する際、別に開くウインドウで編集して挿入するため、細かな調整がなかなか難しく時間がかかります。
使用環境の比較
Wordは、
- パソコンにインストールして使うソフトウェア(デスクトップアプリケーション)
- ブラウザ上で操作できるもの(Webアプリケーション)
の2つがあります。デスクトップアプリケーションに不満はなく、「Wordとは、こういうものだ」として使っています。
ただ、Webアプリケーションとデスクトップアプリケーションを比べると、Webアプリケーション版はかなり機能が限定されています。例えば、以下のような機能は使えません。
- パスワードが設定されている文書は開けない
- ルーラー、グリッド線は使用できない
- 編集表示でヘッダーやフッターなどが表示できない(閲覧表示では確認できる)
- テーマの適用、変更ができない
- 段組みの設定ができない
- テキストボックス、図形、ワードアートの新規挿入や編集
特に、図形やテキストボックスは多用するので、これの挿入ができないことが問題です。正直に書けば、誰かに説明するときなどに「オンラインでもオフラインでも使えます!」とは言い切れません。
一方、「Googleドキュメント」は
- ブラウザ上で操作できるもの(Webアプリケーション)
が基本となります。
基本はオンラインでの利用ですが、オフラインでも「Googleドキュメント」を使用できる方法があります。
オフラインでもブラウザを使いますので、使える機能はオンラインでもオフラインでも同じです。
使用環境としてまとめると、以下のようになります。
Microsoft Word | Googleドキュメント | |
---|---|---|
インストール版 | ○ | 存在しないが、Webアプリケーション版をオフラインでも使える |
Webアプリケーション版 | × (存在するが機能制限が大きい) | ○ |
共同編集の比較
「Googleドキュメント」はオンラインならば、リアルタイムで複数人と作業することができます。
これがとても便利!!
Wordはこれまでは、ファイルそのものを共有する必要があり、何度もファイルを送受信する必要がありました。また、どれが古いファイルか、よくわからなくなることもしばしば。
共同編集という点では「Googleドキュメント」に軍配が上がります。
Wordでも複数人同時編集機能はありますが、オンラインで使っている場合に限られます。また、そもそもWordのオンライン利用の方法が浸透していないため、やはり「Googleドキュメント」に軍配が上がるでしょう。
価格の比較
WindowsPCを購入するとすでに「Microsoft Office」がインストールされていることもあり、あまり意識されていないかもしれませんが、「Microsoft Office」は有料です。
例えば、Microsoft Office Personal の最新版は29,493円で販売されています。
「Googleドキュメント」は基本的に無料で利用することができます。
価格と言う点では「Googleドキュメント」に軍配が上がります。
Webの情報や書籍が多いのは?
Wordはかなり昔からあるソフトウェアですので、Wordに関する参考資料は見きれないぐらいたくさんあります。操作で困った場合は、Webで検索すれば簡単に解決策を見つけることができます。
書籍は本屋さんの1つのコーナーになるくらい、ワンコインの入門編から分厚い機能詳細までが書かれた本まで出版されています。
それに対し「Googleドキュメント」に関する参考資料は、Wordの参考資料に比べると少ない印象です。
例えば、Googleで「Word 入門」と検索すると、約 20,300,000 件 がヒットするのに対して、「Googleドキュメント 入門」だとヒット件数は約 3,540,000 件です。
「Googleドキュメント」自体は2009年に正式にリリースされています。リリースされてからの期間の違いもあり、Wordより参考資料が少ないのは自然なことかもしれません。
Webの情報や書籍の豊富さでは「Word」に軍配が上がります。
まとめ
この記事では「Microsoft Office Word」と「Googleドキュメント」について比較しました。
まとめると以下のようになります。
Microsoft Word | Googleドキュメント | |
---|---|---|
見た目・操作性の比較 | ○ | ○ |
機能の比較 | ○ | ○ |
使用環境の比較(インストール版) | ○ | 存在しないが、Webアプリケーション版をオフラインでも使える |
使用環境の比較(Webアプリケーション版) | × (存在するが機能制限が多い) | ○ |
共同編集の比較 | × (浸透していない、機能制限が多い)) | ○ |
価格の比較 | 有料 | 無料 |
Webの情報や書籍が多いのは? | ○ | △ |
さて、この記事では「Microsoft office の Word」と、無料の文書作成ソフトの代表格である「Googleドキュメント」を徹底比較し、Microsoftのofficeが要るのか、要らないのかを解説しました。
上の表を見ていただけると分かるように、「Googleドキュメント」が劣っている点はほとんどありません。
実際に両方を使っていて、ソフトウェアの違いから操作に戸惑うことはあります。でも、致命的な機能不足などはなく、オフラインでもオンラインでも活用できることから、「Googleドキュメント」だけでも問題ないと考えています。
パソコンを買う時に、MicrosoftのWordは、もう必要ありません。