- 独自ドメインのメールをパソコンで送受信したい
- 様々なアドオン(追加機能)でメールを便利に活用したい
- 外部サーバではなく、手元のパソコンにメールデータを保存しておきたい
- オフライン(インターネットにつながっていない状態)でも利用したい
いろいろな働き方ができるようになり、社内や社外とのコミュニケーションの取り方も大きく変わってきました。
業務でもLINEやFacebookのメッセージ、チャットワークなどのチャットアプリを使っている人も多いのではないでしょうか?
メールは、これらのコミュニケーションツールと比べると前時代的でしょう。
手紙(文書)に変わる仕組みとして1980年代後半から一般にも普及し始め、1990年代後半には携帯電話やPHSの普及とともに学生にまで広がりをみせましたが、それももう20年以上前の話です。
よくわからないマナーやルールがいろいろあり、今となっては正直面倒です。
ただ、メールは今でも現役で連絡手段として使われているのも事実です。
業界・業態にもよりますが、私が長く携わってきた教育業界や、行政(自治体)をビジネスの相手とする業態では、メールは必要不可欠で、今でも現役バリバリです。
そのため、今はまだメールを完全に手放すことができない人が多いでしょう。
無くすことができないにしても、少しでも使いやすい方が良いですよね!ということで、無料で利用でき、様々なアドオン(追加機能)も準備されている「サンダーバード(Thunderbird)」をインストールして送受信ができるように設定する方法を詳しく解説します!
サンダーバード(Thunderbird)とは?
Thunderbirdとは、アメリカのモジラ財団(Mozilla Foundation)が開発、提供しているメーラー(メールクライアントソフトウェア)です。
オープンソースのソフトウェアとして公開されているため、誰でも自由に入手でき、無料で利用できます。また、改変や再配布なども可能です。
日本語化されていること、操作性が良いことからOutlookと並び、かなり普及しています。
では、ダウンロードからインストール、設定まで徹底解説していきます!
サンダーバード(Thunderbird)をダウンロードする
まずはダウンロードしましょう!
Thunderbirdのトップページを開くと真ん中に「無料ダウンロード」のボタンがありますので、クリックしてください。パソコンの設定などによりますが、ダウンロードフォルダなどにエグゼファイル(Thunderbird Setup xx.x.x.exe)が保存されます。
このサンダーバードは、「誰でも自由に入手でき、無償で利用できます」と書きましたが、それでは作っている人たちのお給料はどうやって支払っているのでしょうか?
その一部分は「寄付」で成り立っています。クレジットカードやPayPalで、1回のみもしくは毎月の寄付ができます。もちろん寄付なので義務ではありません。あなたご自身で判断してください。
この画面は閉じてしまって構いません。
サンダーバード(Thunderbird)の必要な情報の確認(エックスサーバーの場合)
独自ドメインのメールをサンダーバードで送受信する際には、以下の情報が必要です。このタイミングで確認しておきましょう。
メールアドレス | あなたの独自ドメインのメールアドレス |
ユーザー名 | 多くの場合、メールアドレスと同じ |
パスワード | メールアドレスを作った時に決めたパスワード |
受信メール(POP)サーバー | 独自ドメインのメールアドレスの設定画面に表示 |
送信メール(SMTP)サーバー | 独自ドメインのメールアドレスの設定画面に表示 |
使われているサービスで操作方法は異なりますが、参考までエックスサーバーの場合の確認方法を以下に記載します。
手順1. エックスサーバー(XSERVER)にログインする
エックスサーバーのトップページを開き、右上の「ログイン」をクリックします。
クリックすると、「インフォパネル」が自動的に選択されますので、「会員IDまたはメールアドレス」と「インフォパネルパスワード」を入力し、ログインボタンをクリックします。
手順2. サーバー管理をクリック
インフォパネルにログインしたら、画面の中段に「ご契約一覧」が表示されます。「サーバー」欄の該当するサーバーの「サーバー管理」をクリックします。
手順3. メールアカウント設定をクリック
「サーバー管理」をクリックすると、Server Panel(サーバーパネル)が開きますので、上段の「メールアカウント設定」をクリックします。
手順4. 該当ドメインを選択後、メールソフト設定をクリックし、確認する
メールアカウント設定の画面が開いたら、該当ドメインの選択するボタンをクリックします。
クリック後、「メールソフト設定」タブをクリックし、受信メール(POP)サーバーと送信メール(SMTP)サーバーを確認してください。
手順5. パスワードを忘れてしまった場合の対応方法
エックスサーバーの場合、メールアドレス作成時のパスワードを紛失すると、確認する方法はありません。改めて「新しいパスワード」を設定する必要があります。
「メールアカウント一覧」タブを選択している状態で、該当メールアドレスの「変更ボタン」をクリックします。
「新しいパスワード」「新しいパスワード(確認)」の2つの欄に新しいパスワードを入力し、「確認画面へ進む」をクリックして、保存します。
サンダーバード(Thunderbird)をインストールする
ダウンロードしたエグゼファイルをダブルクリック(2回クリック)し実行します。画像は、わかりやすいようにデスクトップに移動しています。
「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」というダイヤログ(メッセージ)が表示されますので、「はい」を選択します。
「Thunderbirdのインストーラーがお使いのパソコンに(Thunderbirdを)インストールすることを許可しますか?」ちょっと変な日本語ですが、そんな感じの意味です。
「Mozilla Thunderbird のセットアップ」というダイヤログが表示されますので、「次へ(N)」をクリックします。
「セットアップの種類」では、標準インストールを選択し、「次へ」ボタンを押下します。
「セットアップ設定の確認」ではインストールする場所を決めます。これはこのままで良いでしょう。
自動的にインストールが行われます。
この画面が表示されたら、セットアップ完了です!完了ボタンをクリックすると、Thunderbirdが自動起動します。
サンダーバード(Thunderbird)でのメールアカウントの設定
さきほど登録したメールに関する情報を、サンダーバードに登録します。
自動的に起動していると思いますので、表示された「既存メールアカウントのセットアップ」というダイヤログに情報を入力してください。
- あなたのお名前:受信者に表示される名前です。個人アドレスなら個人名を、会社の代表アドレス等なら「株式会社○○ 代表メール」などと入力してください。
- メールアドレス:登録したいアドレスを入力してください。
- パスワード:メールのパスワードです。「パスワードを記憶する」のチェックを外すと、毎回入力することになります。
最後に「続ける」ボタンをクリックしてください。
入力した既存メールアカウントから受信・送信サーバーを検索してくれるのですが、間違ってしまっています。そのため、手動での設定が必要です。左下の「手動設定」をクリックしましょう。
すると、入力欄が広がりますので、先ほど調べたサーバ名を登録します。「再テスト」をクリックすると、正しく入力できているか確認できます。問題ないようであれば、完了ボタンをクリックしてください。
最後に、システム統合ダイヤログが表示されますので、あまり気にせず「規定として設定」をクリックしてください。
以上で独自ドメインのメールをサンダーバードで送受信することができるようになります。
設定が終わったら、送受信のテストをお忘れなく!
まとめ
サンダーバード(Thunderbird)では、独自ドメインのメールを送信・受信できます。
また、非常にたくさんあるアドオン(追加機能)を使うことで、大事なメールの見逃し防止や、対応遅れにならないためのアラートなど、より便利に使うことができるようになります。
同じ操作で複数のメールアドレスを管理することもできますので、私は「代表アドレス」「個人アドレス」「予約受付アドレス」の3つを管理しています。
ビジネスにおいて対応の遅れは機会損失となるだけでなく、信頼度の低下も招きます。連絡は素早くスムーズに滞りなく。これが鉄則です。サンダーバードを活用して、確認・返信しやすい環境を整えましょう!