事業のはじめ方

これを見れば完璧!合同会社(LLC)の作り方を徹底解説!

こんな方に読んで欲しい!

  • 合同会社を作りたいけど、時間がない
  • できるだけ安く、簡単に会社を作りたい
  • はじめてなので、自分で行いたい!

2006年(平成18年)5月に施行された会社法では、新規に作ることができる会社は以下の4つになりました。

  • 株式会社(かぶしきがいしゃ)
  • 合名会社(ごうめいがいしゃ)
  • 合資会社(ごうしがいしゃ)
  • 合同会社(ごうどうがいしゃ)

「株式会社」は聞いたことがありますね?

「合同会社」も最近は増えてきたので耳にしたことがあるかもしれません

「合資会社」「合名会社」は・・・、知識として知っている人も少ないかもしれませんね。

 

今回の記事では、平成29年度に約27,000件も設立され、株式会社の次に数の多い「合同会社」の作り方を徹底解説します!

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1. 「合同会社」とは

「合同会社」は「株式会社」ではないので、「株」は無く、「株」を売買することができません。

株式会社は資金調達を目的に株式を公開することがありますが、合同会社はそれができないため、株式会社と比べて会社の規模を大きくする場合は不利だと言えます。

しかし、そのデメリットに対し、

  • 設立費用、ランニングコストが安い
  • 株式会社と同じく、節税効果がある
  • 自由に損益配分できる
  • 役員の任期が無制限
  • 決算書の公開は不要

というような大きなメリットもあり、簡単に設立し、スモールビジネスで続けるなら「合同会社」を選択すれば良いでしょう。

2. 合同会社の作り方

いくつかの書類を作成し、資金を払い込み、法務局に書類を提出すればOKです。

そ、・・・そんなに簡単なの?

はい、簡単です。株式会社と比べると、とてもシンプルです。

  • あなたのビジネスの方向性が決まっている
  • 登記については何も準備の無い状態

だとしても、遅くとも1週間もかからずに提出まで済ませることができるでしょう!

2-1. あなたの合同会社の基本的なことを決める

あとあと「定款(会社の憲法と呼ばれる書類)」や「登記申請書」などの書類や資料を作成しますが、ここに挙げる5つはそれらの基本となる事項です。

法人設立を考えているあなたの場合、すでに決まっている(決めている)こともあると思いますが、改めて確認しましょう。

2-1-1. 商号(会社名)を決める

あなたの会社の名前です。社名にもいくつかルールがあり、「ドメインが取れるか」など考えるべきこともあります。

これからずっと付き合っていく名前です。こだわりにこだわって、さらにこだわって決めましょう

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2-1-2. 事業目的を決める

あなたは、新しく設立する合同会社でどのようなビジネスを行いますか?

定款に「目的」という項目があり、ここに事業の内容を記載することになります。そして、定款に記載していない事業は行ってはいけません

  • 主として考えている事業
  • 今後行う可能性の高い事業
  • 「前各号に附帯又は関連する一切の業務」という魔法の言葉

この3つは必ず入れる必要があります。

もちろん事業目的を変更したり追加したりすることはできますが、変更にも費用がかかりますので、初めから入れておきましょう。

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2-1-3. 本店所在地

会社の住所はどこにしますか?

定款」や「登記申請書」にも記載しますし、登記後は国税庁のWebサイトなどでも公表されます。

本店所在地は、パターンとしては以下の5つ程度から選ぶことになります。

  1. 登記可能なコワーキングスペースで登記
  2. 賃貸オフィスで登記(登記の可否は、賃貸オフィスの管理会社に確認する)
  3. 自宅(賃貸)で登記(引っ越し時に登記変更が必要)
  4. 自宅(所有)で登記(自宅住所が公表される)
  5. その他

筆者は「4. 自宅(所有)で登記」を選択しました。

自宅住所は公表されますが、例えば「家族が危険に晒される」などの実害は今のところありません。年間数万社が登記されますが、そのうちの無名の単なる1社なので、あまり気にする必要はないと考えました。

ここがポイント!

戸建ての場合は住所まで同じ、マンションの場合は部屋番号まで同じ状態で複数の法人を登記した場合、税務署の「同一住所リスト」に載る可能性があります。

複数の法人が同一住所にある場合、「お金」が混ざってしまう可能性が高まるからです。これは不確実ですが、税務調査が入る可能性は高まるかもしれません。

できれば、1住所1法人にしておきたいですね。

2-1-4. 社員の役割と資本金額を決める

合同会社の「社員」は、世間一般の「社員(=会社員)」ではなく、簡単に言えば「設立するにあたりお金(資本金)を出した人」という意味です。

  • 誰が社員(出資者)になるのか
  • 誰がいくら出すのか
  • 総額がいくらになるのか(いくらにするのか)

をまずは決めましょう。

ここがポイント!

あなたが1人で合同会社を立ち上げるのであれば、悩む必要はありません。あなたが社員(=出資者)で、あなたが代表社員(社員の中の代表者)です。出資額も自由に決められます。

 

ここからは、2名以上で合同会社をつくるとした場合です。

まずは「社員の役割」を決めましょう。「社員」は、その役割などで3つに分類できます。

  1. 代表社員
    株式会社で言えば、代表取締役の役割の人です。代表社員が複数いても法令上は問題ありませんが、組織が小さいうちは特に外部の人から「どっちが本当の代表・・・?」と思われてしまいますので、1人にしておいた方が無難です。
  2. 業務執行社員
    経営に携わる社員を「業務執行社員」と呼びます。
  3. 単なる社員
    「出資はするけど経営には携わりたくない」という人がいれば「単なる社員」という扱いになります。業務の執行権限はありませんが、配当金の受取も可能です。

 

次に出資額をそれぞれが決定します。重要なのは「株式会社のように出資額で権限が決まるわけではない」ということです。

株式会社は株を多く持っている(=出資額が多い)人がより強い権限を持ちます。しかし合同会社は、会社の経営方針や意思決定における発言権の強さを、出資額ではなく会議で決定することができます。

株式会社と大きく異なる点ですので、おさえておきましょう。

2-1-5. 事業年度を決める

個人事業主は、1月1日から12月31日と1年間の始まりと終わり(事業年度)が決められています。

法人は、この「事業年度」を自由に決めることができます。A社は4月1日~3月31日、B社は7月1日~6月30日というように、年度の終わりが法人によって異なるのです。

事業年度の決め手は、多くの場合、

  1. 日本の国としての年度(4月1日~3月31日)に合わせる。
  2. 「法人の決算」は個人事業主のそれと比べものにならないほど手間がかかる作業なので、会社の事業が忙しくない時期(閑散期)を決算期にする。
  3. 特にこだわりの無い場合は、初年度が最も長くなるように設定する。

のいずれかです。

「2.閑散期を決算期にする」は、例えば閑散期が10月だとすれば、年度を10月1日~9月30日までにし、決算作業に時間がかけられる体制を整えましょう。

2-2. 印鑑4種類を作る

登記するときに登記申請書と一緒に印鑑(実印)を法務局に届け出るので、事前に作成しておく必要があります。

意外と時間がかかりますので、早めの申し込みをおすすめします

 

会社印は、

  • 代表印(「法人名」と「代表取締役印」と書かれたハンコ)・・・丸
  • 角印(「法人名」のみ書かれたハンコ)・・・四角
  • 銀行印(「法人名」と「銀行之印」と書かれたハンコ)・・・丸
  • 住所ゴム印(下記参照)・・・長方形

の4つセットが基本です。

2-2-1. 代表印


引用:はんこプレミアム

「法人名」と「代表取締役印」と書かれたハンコです。

法務局に「実印」として届け出るのは、代表印にしましょう。

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実はどのハンコを「実印」として届け出ても法令上は問題ありません。法務局の方に聞くと、ごく稀に角印を実印とする方もいるそうですが、一般的には「代表印」なので、それに合わせておきましょう

2-2-2. 銀行印

引用:はんこプレミアム

銀行印は、口座を作るときに銀行に届ける印鑑です。

実は、「銀行之印」と書いていない印鑑(代表印など)を銀行に届け出ても問題ありません。

ただ、実印として登録した代表印を銀行印として併用するとなれば、紛失・盗難などのリスクと、その際の影響力がグっと上がってしまいます。そのため、一般的には別で準備して使います。

2-2-3. 角印

引用:はんこプレミアム

角印は、法人名が書かれた四角い形の印鑑です。見積り、契約書、領収書などに使います。

使用頻度が一番高い印鑑ですね。

2-2-4. ゴム住所印(ゴム印)

引用:はんこプレミアム

ゴム住所印とは、長方形で会社の郵便番号や住所、法人名、代表者名などが書かれたハンコのことです。単に「ゴム印」とも言われます。

銀行から融資を受ける際など、何回も何回も住所と会社名と代表者名を書くことになるのですが、法人の場合は住所ゴム印で代用することができます。かなり楽です

また、手書きの領収書を作成する時も便利ですよね。作っておきましょう。

ここがポイント!

住所と法人名、代表者名、電話番号などがバラバラになるものが、使い勝手が良いです。

2-3. 定款を作成する

定款は、あなたが作る会社の基本的な事項がかかれたルールで、「会社の憲法」と呼ばれます。

株式会社と比べると、書かなくても良い事項がいくつかある(株主構成、機関設計、株式の譲渡制限など)、比較的簡単に作成することができます。

合同会社の定款の作成方法は、次の記事で徹底解説します。

2-4. 資本金の払い込み、払込証明書の作成

法人の設立登記を行うために、あなたが資本金を払い込んだことを証明する書類(払込証明書)が必要となります。

まだ設立していないので、払い込む口座すらないけど・・・?

その通りです。払い込む法人口座は、まだありません。そのため、資本金を払い込む口座は、あなたの口座を使います。

普段、使っていない銀行口座があれば(無ければいつもの口座でもOK)、そこに資本金を振り込みます。振り込み後、通帳の以下のページをコピーしておきましょう。

  • 預金通帳の表紙
  • 通帳の支店名、口座番号、口座名義人などが記載されている部分
  • 振込人、振込日、振込金額(資本金と同額)

ここに注意!

振込先が通帳の無いネット銀行でも問題ありません。銀行名や支店名、口座番号など、必要な情報が網羅されていればOKです。

次に「払込証明書」を作成します。

払込証明書は、以下のように作成します。

払 込 証 明 書

当会社の資本金においては、以下の通り全額の払い込みがあったことを証明します。

払込を受けた金額  〇〇万円

2020年〇月〇日 ※資本金が振り込まれた日

住所:〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番地〇

商号:合同会社〇〇〇〇

代表社員:〇〇〇〇 印 ※代表印

株式会社と異なり、定款は認証を受ける必要がありません。株式会社の場合は、「資本金の払込みは、定款が認証された日以降」と決まっていますが、合同会社にはその決まりはありません

2-5. 登記書類作成

合同会社設立登記申請書は、登記官が書類を調査しやすいように、形式と記載内容が法律で定められています。

法務局のWebサイトに記載例がありますので、こちらを参考にすると間違いありません。

2-6. 登記用紙と同一の用紙

合同会社設立登記申請書を「2-5. 登記書類作成」で作成しましたが、これと全く同じ書類を準備しましょう。これが「登記用紙と同一の用紙」です。

以前は法務局が配布していた「OCR用紙」を使う必要がありましたが、今は用紙に指定はありません。

さらに詳しく!

OCRとは、(Optical Character Recognition/Reader の略。手書きや印刷された文字を、イメージスキャナなどで読みとり、コンピュータが利用できるデジタルの文字コードに変換するため技術。

この「登記用紙と同一の用紙」は、法務局の登記簿ファイルに収納され、謄本などに利用される重要な書類です。

同じ物を印刷するだけなので簡単ですが、違いがあると登記が受けつけてもらえないので、注意しましょう。

2-6. 登記書類の提出

登記申請は、設立する会社の本店所在地(2-1-3. 本店所在地 で決めましたよね?)を管轄する法務局で手続きを行います。

管轄する法務局は、こちらのページで見つけてください。

法務局では書類のチェックも行っています。初めてであれば、1度行ってチェックしてもらうのも良いでしょう

 

合同会社の設立登記に必要な書類を以下にまとめます。

  • 設立登記申請書
  • 登記用紙と同一の用紙
  • 定款2部(法務局提出用と会社保存用)
  • 代表社員の印鑑証明書
  • 払込証明書
  • 印鑑届書

また、状況によっては、代表社員就任承諾書、本店所在地決定書、資本金決定書なども必要です。

さらに詳しく!

定款で、

  • 設立時代表社員
  • 本所在地の詳細
  • 資本金の額

を明記していない場合は、それぞれの承諾書や決定書が必要です。

 

これらの書類を持って、法務局で手続きを行いましょう。

設立日は申請書を提出した日になりますので、大安吉日に設立したい方は日付を確認して法務局に行きましょう。

窓口に登記申請の完了予定日が掲示されている法務局もあります。掲示されて無ければ窓口の方に確認することをおすすめします。

 

さらに詳しく!

東京法務局は、ネットで公開されています。渋谷法務局はだいたい2週間程度ですね。

完了予定日までに「申請書の補正(修正)が必要です」というような連絡がなければ、登記完了です!

3. まとめ

合同会社の設立は、さほど難しいものではありません。

時間にして1週間もあれば、例えば日中、別の仕事(会社員などの仕事)をしていても準備できるでしょう。

(印鑑だけは時間がかかるので、先に注文しておきましょう。)

きちんと手順を踏んでいけば、自分でもできるものです。

 

ただ、1つ忘れてはいけないのは、「法人を作ることは、目的ではなく、事業を行うための手段である」ということです。

合同会社ができたからと言って、安心や満足してはいけません。

あなたはスタートラインに立ったばかり。これから数年(もしかしたら数十年)にわたるトライアスロンを行うことになります

山もあり、谷もあり。途中で競技を変えるかもしれません。それでも確実に前に進み続けなければなりません。

その1歩を踏み出したわけです。

 

もう1度、書いておきます。「法人を作ることは、事業を行うための手段」です。これに満足せず、まずは事業を始めましょう!

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