事業のはじめ方

法人登記後、税務署・自治体に提出する書類を徹底解説!

こんな悩みをお持ちではないですか?

  • 法人の登記が終わったら、次は何をすればいいかわからない
  • どこに何の書類を提出しなければならないかわからない

法人の登記が完了したら、次にするべきことは、税務関係の手続きです。

税務関係の手続きは主に税務署で行うことができますが、地方税に関してはそれぞれの自治体への届け出が必要になります。

一つ一つは難しいことではありませんが、登記が終わって一安心したところに次の手続きとなるので、気が休まらない日が続くことになってしまいますが、何をするべきか把握しておけばスムーズに進めることができます。

各種届け出をどこに提出すれば良いか、期限やその内容まで徹底解説します!

1. 税務署での手続き

税務署では7種類の書類の提出が必要です。すべて税務関係の手続きとなりますが、必ず必要なものが4種類、提出しておいた方が良いものが2種類、個人事業主から法人成りした場合は追加で1種類の書類があります。

必ず提出するもの

  • 法人設立届出書
  • 青色申告の承認申請書
  • 給与支払い事務所等の開設届出書
  • 源泉徴収税の納期の特例の承認に関する申請書

提出しておいた方がいいもの

  • 棚卸資産の評価方法の届出書
  • 減価償却資産の償却方法の届出書

個人事業主だった場合

  • 個人事業の開廃業届出書

 

以下に、一つずつ見ていきます。

1-1. 法人設立届出書

法人設立届出書とは、設立した会社の概要を税務署に通知するため、法人税法第148条、法人税法施行規則第63条で定められた書類です。

納税地の税務署に会社設立から2ヶ月以内に提出しなくてはならず、添付書類は

  • 登記簿謄本定款のコピー
  • 設立時貸借対照表
  • 株主名簿のコピー
  • 現物出資があるときは出資者氏名・出資金額等を記載した書類

となります。これを提出すると税金関係の書類が送られてくるようになります。

国税庁のHPからダウンロードすることができ、郵送でも提出できます。税務署に提出する分と会社に控えとして残しておく分と、2部作成してください

作成した法人設立届出書を2部とも税務署に持って行くと、控えにも受領印を押してもらえます。

 

1-2. 青色申告の承認申請書

これは提出書類の中でも一番重要なものです。「青色申告の承認申請書」の提出は必ず期限を守らなくてはいけません。

青色申告をすると、欠損金の繰越控除が受けられたり、少額減価償却資産ができたりと特典がありますが、申請書を出しておかないとその特典を受けることができません。

さらに詳しく!

欠損金の繰越控除とは、欠損金つまり赤字が発生しても、繰越期限(9年間)の間に黒字になったら、その赤字と相殺することができるという制度です。

最初は売り上げが思うように伸びない場合もあるので、これがあると安心です。

少額減価償却資産とは、取得価格が10万円に満たないもので、さらに使用できる期間が1年に満たないものを購入した時に、消耗品のように一括で計上できるというもの。こちらは、かなりの節税効果が期待できます。

 

提出期限は設立から3か月以内となっています。1日でも期限を過ぎると受け付けてもらえず、税金の金額が大きく変わってしまいますので必ず期限を守りましょう

 

1-3. 給与支払い事務所等の開設届出書

「給与支払い事務所等の開設届出書」は、会社として初めて従業員を雇用して給与を支払う場合に必要になります。従業員を雇用してから1ヶ月以内、最初の給与の支払い日までに提出しなければなりません。

従業員を雇う時に初めて必要になる書類なので(会社を設立しているので少ないとは思いますが)、開業時一人で事業をするということであればこの提出は不要です。

国税庁のホームページでダウンロードすることができるので、そちらを利用すると便利です。

 

1-4. 源泉徴収税の納期の特例の承認に関する申請書

従業員が10人未満の場合のみ受けられる特例を受けるために提出するのが「源泉徴収税の納期の特例の承認に関する申請書」です。

源泉徴収税の納期の特例というのは、基本的には毎月支払いをしないといけない所得税を年に2回の納税にするというものです。一括で計算ができるのでかなりの手間が省けます。

具体的には、1~6月分の給与から源泉徴収した所得税は7月10日までに納税、7~12月分の給与から源泉徴収した所得税は1月20日までに納税します。

ここに注意!

納税の回数が減り手間も減りますが、半年分を一気に支払わなければいけません。源泉所得税として預かっている金額、納税する金額については気をつけておきましょう。

 

1-5. 棚卸資産の評価方法の届出書

「棚卸資産の評価方法の届出書」を説明する前にまず、棚卸資産について説明します。

棚卸資産とは、会社が一時的に保有している販売する目的の商品・製品・原材料などのことです。

スーパーや小売店などで月末は棚卸をするということを聞いたこともあるでしょう。あれは仕入れた商品がどれだけ残っているか、つまり販売できる商品の在庫をチェックしています。

月末にどれくらい残っているかを把握することで、どれだけ売れたか、そして次にどれくらい仕入れをすればいいかを見る目安になります。

ここがポイント!

棚卸資産には販売目的で持っている土地や建物、有価証券なども含まれます。販売すれば収入が得られるもの、それが棚卸資産です。

この評価方法を届け出るのが「棚卸資産の評価方法の届出書」です。評価方法には2種類あり、原価法と低価法になります。

 

1-5-1. 原価法とは

棚卸資産の原価を基準に評価する方法です。原価法の計算には6種類の方法があります。

  • それぞれの商品ごとに評価する「個別法」
  • 直近の仕入れ価格で評価する「先入先出法」
  • 期首と期中に仕入れた個数を総数で割って評価する「総平均法」
  • 在庫と仕入れからその都度計算していく「移動平均法」
  • 販売金額の合計に原価率をかける「売価還元法」
  • 一番直近の仕入れ価格を基準にする「最終仕入れ原価法」

 

1-5-2. 低価法とは

原価法のどれかの方法で評価した金額と、期末の時価の2つのうち低い方の金額で評価する方法です。時価が大きく変化した場合には、正確な情報となります。

さらに詳しく!

どんなものを販売しているか、売値が把握しやすいかなどでどの計算方法を使うかは変わってきます。

自分の会社にあうもの、また手間がかかりすぎない方法を選択しておくようにしましょう。

 

1-6. 減価償却資産の償却方法の届出書

会社が経営のために機械や車、パソコンなどの固定資産を購入したとき、購入時にすべてを経費として計上できません。

高価なものであり、何年間もその品を使い続けるから、経費としての計上も何年かに分けて少しずつしていくことになります。これを減価償却と言います。

この時に購入した機械などの資産のことを減価償却資産と言います。

減価償却する計算方法は2種類あり、定額法と定率法です。

定額法は毎年同じ金額を経費として計上する方法で、定率法は毎年同じ比率(割合)で経費計上する方法です。これを決めておく届け出が「減価償却資産の償却方法の届出書」となります。

定額法は毎年同じ金額なのでわかりやすいですね。定率法は割合は同じでも元の金額が減っていくので、計上できる経費は年々減っていきます。

多くの会社は定率法で計上する方法を取っていて、この届出を出さない場合は自動的に定率法が適用されます。

もし定額法にしたいのであれば、忘れずに出すようにしましょう。

 

1-7. 個人事業の開廃業届出書

法人になる前に個人事業主として事業をしていた場合は、廃業した日から1ヶ月以内に「個人事業の開廃業届出書」を提出しなくてはいけません。

開業届を出したように届けを出すだけなのですが、1ヶ月以内と期間が短いので、新しく作った会社の手続きに追われてうっかり忘れないようにしましょう。

 

2. 都道府県・市役所での手続き

会社の設立から1ヶ月以内に都道府県にも提出しなければいけない書類があります。それが「法人設立届出書」です。

税務署にも提出しましたが、都道府県税事務所にもそれぞれ指定された形式で提出し、それが同時に地方税の届け出となります。ここでは法人設立届出書と書きましたが、都道府県によって名称も違う場合があり、例えば東京の届出書の正式名称は「事業開始等申告書」です。

会社を設立した本店所在地の都道府県税事務所が提出先となります。
定款のコピーと登記事項証明書を添付して提出してください。

ここに注意!

東京23区の場合は、提出期限が設立から15日以内になっているのでご注意ください。

また同じように「法人設立届出書」を市役所にも提出しなくてはいけません

提出期限や添付書類などは各市町村によって違うので、HPなどで確認しておきましょう。

 

3. まとめ

会社を設立したあとの手続きについてお話ししてきました。

税理士さんにすべてを依頼してしまっても良いですが、できるだけ自分で行うことで届け出や税への知識も深まります。そのため、できるだけ自分で行うことをおすすめします。

ただ、それぞれに提出期限が違っているのでそこには注意が必要です。

会社設立後は、ここで説明してきた手続き以外にも銀行口座を開設したり、従業員がいる場合は労働保険や雇用保険関係の手続きがあったり、健康保険の手続きがあったりととにかく忙しいと思います。

さらに、自身の会社の売り上げを上げていくことも同時に考えなければなりません。

事業を開始する時、従業員を雇う時、その他どんな時でもそれ相応の手続きが必要です。

手続きをしっかりと行うことは経営者であるあなたの責任ですので、事業に支障をきたさないよう準備しておきましょう。

\参考になったらポチッとお願いします!/

-事業のはじめ方
-, ,

© 2020 インターネットビジネスラボ