- コピーライトについて正しく理解したい
- 簡単に編集できる方法が知りたい
日本では、法的に表記が義務付けられているわけではありませんが、コンテンツに対してコピーライト表記をするのが一般的です。
本記事では、コピーライトがどういうものか、表記される理由や書き方を詳しく解説しています。
コピーライトに関するよくある質問と回答もご紹介しているので、ぜひ最後まで読んでご自身でコピーライト表記に挑戦してください!
コピーライト(Copyright)とは?
コピーライトとは、著作権の保護を目的に、創作物に対する著作権が誰にあるのかを示す表記のことです。
コピーライト表記されたコンテンツは、無断使用や無断コピーが禁止されています。
コピーライト表記は必須ではない
インターネットにあるサイトの多くはコピーライトを表記していますが、コピーライトは必須というわけではありません。
実際、グローバル企業であるGoogleもコピーライト表記がないことが知られています。
しかし、著作権自体は創作物が生み出されたときに自然に発生するものであり、特に権利を得る手続きはありませんがコピーライトを表記することが通例となっています。
特にインターネットにあるコンテンツは世界中の人が目にするため、万一のトラブルがあった場合に備えるという意味で、コピーライトを表記しておくことは有用です。
ちなみに、著作権は原則保護期間は著作者の死後または著作物が公表されてから70年です。
著作権について詳しく知りたい方は「著作権とは?引用ルールなど知っておくべき4つのポイントを徹底解説!」もご覧ください!
Cマーク(©)の意味
Cマーク(©︎)は、Copyright(コピーライト)を略したもので、著作物が誰に帰属するものかを示すために使用されるマークです。
世界共通の表記であり、キーボードで打ち込む際は「コピーライト」を変換すれば候補に挙がります。
ショートカットを使う場合は、WindowsならALT+Control、MacはOption+Gで入力できます。
コピーライト表記が使われる理由
コピーライトが必須ではないにもかかわらず、コピーライト表記が使われる理由は、主に以下の3つです。
- 無断転載を防ぐ
- 著作権保持者を明確にする
- 著作物発行年を明確にする
それぞれの項目を詳しく解説します。
無断転載を防ぐ
コピーライトは、無断転載を防ぐ抑止力としての役割を担っています。
インターネット上には、フリー素材のような著作権を行使しないコンテンツもあり、コピーライト表記していない場合はこれらと混同される可能性もあります。
誰もが著作権に対する正しい知識を持っているわけではありません。
コピーライト表記があることで、Webサイト訪問者に対して、著作権で保護されたコンテンツであることを認識させるのです。
著作権で保護されていることをわかった上で無断転載する人は、訴訟に発展する可能性もあるため少ないはずです。
著作権保持者を明確にする
コピーライト表記は、著作権者が誰なのかを明確にするために有用です。
コピーライトの表記例で紹介しているように、コピーライトには著作権保有者の名前が記載されています。
そのため、コピーライトを確認すれば誰に著作権が帰属するかが一目瞭然です。
特に写真は、SNSなどで引用されることが多く投稿者が作者になりすます意図がなくとも、閲覧者に誤解させる恐れがあります。
この場合は、写真自体にコピーライト表記しておくことで所有権の所在が明確化できます。
写真にコピーライト表記入れるには、PhotoshopやLightroomなどの画像編集ソフトを使うとよいでしょう。
著作物発行年を明確にする
コピーライト表記をすることで、著作物の発行年が明確になります。
著作物の著作権保護には期限があるため、当該著作物が創作された年度を明確にしておくことで有効期限も把握しやすくなります。
しかし、Webサイトに限っていえば、コピーライトに発行年度を記載することにはデメリットも存在します。
それは、更新し続けていないと「このページ何年も更新されていないな」というマイナスのイメージを与えてしまう恐れがあるということです。
特に、コピーライトに発行年度を記載する場合は、最低でも何年かに一度は記事を見直しリライトするように心がけましょう!
表記ルールに則ったコピーライトの書き方
コピーライト表記には一定のルールがあります。
本記事では、日本が加盟しているコピーライトについて規定した「万国著作権条約パリ改正条約」に基づいて、コピーライトの書き方を以下の見出しに沿ってご説明します。
- コピーライトの表記例
- ©を入れる位置
それぞれ詳しく解説していきます。
コピーライトの表記例
「万国著作権条約パリ改正条約」の第三条に以下のようにあります。
締約国は、自国の法令に基づき著作権の保護の条件として納入、登録、表示、公証人による証明、手数料の支払又は自国における製造若しくは発行等の方式に従うことを要求する場合には、この条約に基づいて保護を受ける著作物であつて自国外で最初に発行されかつその著作者が自国民でないものにつき、著作者その他の著作権者の許諾を得て発行された当該著作物のすべての複製物がその最初の発行の時から著作権者の名及び最初の発行の年とともに©の記号を表示している限り、その要求が満たされたものと認める。©の記号、著作権者の名及び最初の発行の年は、著作権の保護が要求されていることが明らかになるような適当な方法でかつ適当な場所に掲げなければならない。
公益社団法人著作権情報センターHPより
以上から、コピーライト表記に必要な情報は以下の3つです。
- ©︎の記号
- 著作権者の名前(社名)
- 最初の発行年
これを踏まえた上で「山田太郎」さんのサイト用にコピーライトを作ると以下のようになります。
©︎ 2023 Taro Yamada
©︎ 2021-2023 Taro Yamada
©︎と発行年、著作権者名の間に半角スペースを入れた方がベターです。
また、日本語表記でも問題ありませんが、国際的に著作権を主張するために英語でコピーライト表記しておくとよいでしょう。
「All rights reserved(無断転載を禁じます)」表記はなくても著作権保護には問題ないため必要ありません。
コピーライトの編集にはPHPの知識がないと難しいって聞きました
WordPressでコピーライトの編集をする際には、「ELvez Edit Copyright」というプラグインを使えば簡単に編集できますよ!
©を入れる位置
コピーライト表記を入れる位置について明確な規定がないため、どこに入れても問題ないですがフッター(Webページの1番下)の右側に表示することが多いです。
フッターに©を置く理由としては、コンテンツの閲覧に支障をきたしにくいことが主な理由です。
写真に直接コピーライト表記をする場合には、メインの被写体などの邪魔にならない位置に入れるとようにしましょう。
また、コピーライト表記中で©マークを置く位置についても特に規定がないため、どこに置くかは任意ですが一般的には1番最初に持ってくることが多いです。
コピーライト表記に関するよくある質問
コピーライト表記についてよくある質問を、次に挙げる3つご紹介します。
- 個人と法人では表記は異なるの?
- Inc. と Co.,Ltd. と Corp.の違いは?
- 無断転載されたらどうしたら良い?
順番にお答えしていきます。
個人と法人では表記は異なるの?
コピーライト表記における個人と法人の違いは、著作者名が個人名になるか法人名になるかの違いです。
そのため、個人の場合の著作権は個人に帰属するため保護期間は作者の没後70年、法人の場合は当該法人に帰属するため公開後70年と保護期間も異なります。
また、個人でも複数名で表記する場合は、以下のように書きます。
©︎ 2023 Taro Yamada,Taro Tanaka
著作権者が複数名いる場合は、すべての人の個人名を書きましょう。
その際には、個人名の間に「,」入れるとわかりやすくなります。
Inc. と Co.,Ltd. と Corp.の違いは?
結論からいえば、「Inc.」「Co.,Ltd.」「Corp.」は、ほぼ同じ意味で「株式会社」を意味します。
いずれも英語の表記であり、アメリカでは日本が株式会社を設立する際に「株式会社」を含めるのと同じで、株式会社を上記3つと「Co.」を合わせて4つのうちいずれかを入れる必要があるのです。
Inc.はIncorporatedの略で有限の法人組織、つまり株式会社を意味しています。
Co.,Ltd.はCompany,Limitedの略で直訳すると有限責任の仲間となり、これも株式会社のことです。
なお、Co.のみの場合は「有限無限を問わない企業体」の意味になります。
Corp.はCorporationの略で法的手続きをとった正式な団体、つまり法人を意味します。
日本で使う場合はどれを使っても問題ありませんが、海外で商標登録しているなら正式な社名を使いましょう。
無断転載されたらどうしたら良い?
コンテンツの無断転載が発覚した時点で、相手サイトの管理者に連絡するとともに、GoogleサポートからGoogleに不適切なコンテンツとして報告しましょう。
そのまま放置すると転載した側が、こちらのコンテンツを不適切なコンテンツとして報告してしまう可能性もないとはいえません。
また、Googleの著作権に対する対応はページの削除のみであるため、悪質な場合は弁護士に相談しましょう。
まとめ|コピーライトの意味を正しく理解しよう
コピーライトとは、著作権の保護を目的に、創作物がに対する著作権が誰にあるのかを示す表記のことです。
しかし、著作物に対して必ずしもコピーライトを記載する必要はありません。
それにもかかわらず、コピーライトが表記される理由は、主に以下の3つです。
- 無断転載を防ぐ
- 著作権保持者を明確にする
- 著作物発行年を明確にする
また、本記事では以下の3つのよくある質問についても解説しています。
- 個人と法人では表記は異なるの?
- Inc. と Co.,Ltd. と Corp.の違いは?
- 無断転載されたらどうしたら良い?
ぜひ本記事を参考にして、ご自身でコピーライト表記に挑戦してみてください!
著作権について詳しく知りたい方は「著作権とは?引用ルールなど知っておくべき4つのポイントを徹底解説!」の記事もご覧ください。