こんな悩みはありませんか?
- Webサイトを作ったけど、会社概要は必要?
- 会社概要に何を載せればいいのかわからない
- 参考になる「会社概要」を見たい
多くの企業のWebサイトには「会社概要」のページがあります。
上場企業は、投資家が投資の判断材料にすることもあるので、業績から何から非常に細かく情報を載せています。

分かります。起業したばかりだと、法人だろうと個人事業主だろうと、書けることが少ない(もしくはほぼ無い)ですよね。
今回は「会社概要に記載すべき内容」について、起業したての方が書くべき内容にも触れ、徹底的に解説します。
1. 会社概要は必要か?
会社概要を「ついで」と侮るなかれ。意外と、あなたが考えるよりも意外に多く会社概要は見られています。




会社概要は、ビジネスの一環として確認する人もいれば、興味本位で見る一般の方もいるのです。
1-1. 会社概要を見る人=あなたの会社を知りたい人
まずは、会社概要は「誰が見るのか」ということを知っておきましょう。会社概要を見るのは次のような人たちです。
- あなたの会社から商品やサービスを購入しようとしている人(顧客)
- あなたの会社と取引しようと考えている相手(取引先)
- あなたの会社に投資しようと考えている人や会社(投資家)
- あなたの会社から融資を依頼された銀行など関係者
- あなたの会社に就職しようと考えている人
- あなたの会社や事業に、単純に興味がある人
会社概要は、確かに他のページと比べると閲覧数は少ないかもしれません。
でも、あなた(もしくは、あなたの会社)のことを「知りたい!」「知る必要がある」という人達が思いのほか多くいます。その方々に必要な情報を示し、「信頼」してもらえる内容を書くことが重要です。
1-2. 会社概要を見る人の心情
会社概要のページで、なぜ「信用」してもらうべきなのでしょうか。
会社概要を見る人たちの気持ちを一言でいえば「分からない」です。
- この会社の商品を購入して大丈夫だろうか?
- この会社と取引して大丈夫だろうか?
- この会社に投資して大丈夫だろうか?
- この会社に融資して大丈夫だろうか?
- この会社に就職して大丈夫だろうか?
- どんな人がどんな事業を行っているのだろうか?
会社の名前が売れていたり、実績があったりする場合は例外として、よく知らない会社と関係を持つ場合は、当たり前ですが慎重になります。会社概要は、そんな「分からない=不安」を少しでも解消するために存在します。
会社概要は、軽視されがちですが、信頼される会社概要は後々の大きな利益につながるので、「たかが会社概要」と思わずにしっかり作りこみましょう。
2. 会社概要に載せるべき内容
会社概要は、1つ1つの項目をできるだけ具体的かつ簡潔に記載しましょう。
あいまいな内容が長文でだらだらと記載されていると、要点が分かりにくく、ごまかされているような印象を与えるかもしれません。
具体的に、簡潔に。これがキーワードです。
2-1. 会社の基本的な情報
まずは基本的な情報を書きましょう。この項目に「遊び心」はいりません。
ただ、起業したての方は個人事業主でも、法人でも、ほとんど書けることはないと考えます。必須事項だけ書けば、とりあえずOKです。
- 商号(英語表記を決めていれば、英語表記も) ※必須
- 代表者名 ※必須
- 会社所在地 ※必須
- 代表電話番号
- 設立日
- 事業内容 ※必須
- 資本金(法人の場合)
- 元入金(個人事業主の場合)
- 従業員数
- 主要取引先
- 取引銀行
- 免許、登録資格 ※行う事業が登録免許制であれば必須
さらに詳しく!
〇 代表電話番号
電話番号は、安易にWeb上に公開すると、営業の電話がかかってきて、貴重な時間を奪われます。BtoB(対法人)のビジネスを営む方は、Web上には公開せず、問い合わせフォームを作っておくと良いですね。
(もちろん電話は準備する必要がありますし、名刺には電話番号を記載しましょう)
BtoC(対個人)のビジネスを営む方のうち店舗を構える方は、電話は必須となる場合が多いので、公開する必要があります。
〇 資本金(元入金)、従業員数、主要取引先、取引銀行
少なすぎる場合は、より不安にさせる材料となってしまいます。
資本金1円で会社は設立できますが、「資本金1円の会社」が社会的に信用されるかと言えば、そうではないですね。また従業員数が1桁の場合も、それを載せることによるメリットは少ないでしょう。
会社概要は、「わからない=不安」を少しでも解消するために存在します。そうではない情報は載せる必要はありません。
会社所在地の項目にはGoogleマップを埋め込んでおきましょう。視覚的にわかりやすくなるのでより安心感が得られます。
2-2. 社長あいさつ
会社概要を見る人は、社長の「人となり」や「会社の雰囲気」にも注目しています。「遊び心」を入れるのはココです。
どんな人が運営しているのかが分かれば、不安が解消されることが多いです。挨拶と一緒に社長や従業員の顔が分かる写真を掲載すると、効果が高まります。
会社概要を読んでいる人は、あなたの会社やあなたの事業内容に興味を持っていますので、あなたや仲間の熱意、事業のきっかけ、「遊び心」で人間味を伝えるチャンスでもあります。
完璧な人間は近寄りがたいものです。失敗談など人間味を持たせ(もちろん、その失敗が2度と起こらない対策をしていることが前提です)、親近感を感じて貰えたなら、作戦は成功です。
社長あいさつに共感が得られ、新たな顧客や支援者が生まれるでしょう!ここはうわべだけの定型文ではなく、本音をぶつけましょう!
2-3. 沿革
沿革は、会社がこれまでに行った事業内容や業績を記載する部分ですが、事業を立ち上げて間もない場合は書くこともありませんので、無理に記載する必要はありません。
沿革の代わりに、
- 事業を立ち上げるきっかけになったできごと
- これまでにチャレンジしてきたこと
- 社長の職務経歴
などを書いてもよいでしょう。
事業が軌道に乗り、実績ができあがった時点で改めて沿革を記載しましょう。
2-4. 将来展望
会社概要を見ている人は、あなたの会社やあなた自身の将来性にも注目しています。
あなたがしっかり将来を見据えて会社を運営していることが分かれば、取引や融資が有くだされてしまいます。
将来展望には、次のようなことに注意して記載しましょう。
- いつまでに達成できるか(するつもりか)
- 達成できたらどのようになるのか(ビジョン)
- どの程度実現性があるのか(客観的な内容)
3. 実例から学ぶ会社概要
色々な会社のホームページの会社概要を見ていると分かりますが、会社概要に記載されている項目は会社によって違います。
この章では、個性的に作りこまれた、魅力的な会社概要を3つ紹介します。
3-1. 株式会社LIG
株式会社LIGの会社概要は一見シンプルですが、別のページにあるメンバー紹介がとてもユニークで、遊び心があります。
この記事を書いている2020年7月時点では、右上に常に表示されている取締役の顔写真にマウスカーソルを一定時間乗せていると、画面が切り替わり、隠されたギミック(仕掛け)が動き出します。
こうしたギミック(仕掛け)は、一見するとLIGの業務に関係ないような気がしますが、暗に『「遊び心がある」Webサイトを作ってくれそうだな』ということを閲覧者に伝えています。
3-2. 株式会社カヤック
株式会社カヤックの会社概要は、リンクから別ページに誘導して内容を深堀していくような構成で作られています。
役員名から役員の個別ページのプロフィールへ誘導し、グループ会社名からグループ会社の個別ページ、右側のメニューからはさらに詳しい会社の活動内容へ誘導します。
この会社はユニークな給与の評価制度(サイコロ給・男は黙って不言実行給)などを取り入れている面白い会社なので、興味がわいたら一度ホームページを訪れてみてください。
3-3. 株式会社人間
株式会社人間は「会社理念」「活動内容」「沿革」「会社概要」というように、4ページにわたって読み進めていくタイプの会社概要です。
黄色と黒の背景と過度なJavaScriptによる装飾は賛否両論がありそうですが、読みやすい文章と率直な表現が親しみやすさを感じます。
4. まとめ
会社概要は顧客や取引先の不安を解消するためにあります。「わからない=不安」を「わかった!」にするためのページです。
記載する内容によっては、さらに「この会社との取引は面白そう!」「この会社の製品はこだわりが詰まっている!」など、評価をプラスの方に持っていくこともできます。
閲覧数は他のページに比べて少ないのは確かですが、会社概要のページを侮ってはいけません。
必要な情報、あなたの思いやビジョンをきちんと伝え、さらに「遊び心」を少し加え、「わからない=不安」を「わかった!」にできるようなページを作りましょう!