こんな方に読んで欲しい!
- これから起業しようとしている方
- 電話をどのように準備するか悩んでいる人
起業するにあたり「電話をどうするか?」という問題は、早めに方針を決めて対応する必要がある問題の1つです。
今日は、「自分の使い勝手」と「相手からどう見えるか」という両面から、「電話」について考えます。
市外局番から始まる電話の信頼性については、こちらの記事で解説しています。
1. そもそも起業に電話は必要か?
僕はサラリーマン時代はBtoB(Business to Businessの略で、企業が別の企業を対象として商取引を行うこと)、起業後はBtoBとBtoC(Business to Consumerの略で、企業が一般消費者を対象として商取引を行うこと)の両方の事業を行っていますが、相手が誰であれ電話は頻繁にかかってきます。
BtoBでは、相手が大きな企業もしくは市区町村などの自治体だと、メールよりも電話が多くかかってきます。また、年代が上がるにつれて電話の頻度が高くなると感じています。
また、BtoCであれば「webサイトを見て電話しました」と言いながら、webサイト上に書いてあることを聞かれるのも日常茶飯事。
「webサイトがあればいいや。」「webの問い合わせフォームがあるからいいや。」「メールがあればいいや。」ということにはならないのです。
もしこれから始める事業が副業であっても、電話が有った方が良いです。副業レベルであれば電話がない場合も多いのですが、そこは逆に電話があることによって信頼度が高まり差別化になるからです。
ここがポイント!
副業の場合は本業に支障を出さないことが大前提ですので、あえてメールのみにするか、電話を準備する場合も問い合わせ可能時間を明記するとか対策は必要です。
2. 電話の種類と信頼度
電話番号を準備するという方向性は良いと思いますが、次に重要なのは「どんな電話番号を準備するか」という点です。
準備する電話番号によって信頼度が大きく異なるからです。
電話番号は、大きく分けると
- 東京なら03、埼玉なら048など市外局番から始まる固定電話
- 050から始まるIP電話
- 070、080、090から始まる携帯電話など
の3種類に分けられます。
想像してください。
ある会社のwebサイトの会社概要のページを見ている時、代表電話欄の番号が「070、080、090から始まる携帯電話など」だとしたら、どんな印象を受けるでしょうか?
同じように、代表電話欄の番号が「050から始まるIP電話」だとしたら、どんな印象を受けるでしょうか?
最近は「050から始まるIP電話」が代表電話の会社も極々たま~に見かけるようになりましたが、会社としての信頼度は、火を見るよりも明らか。
「 固定電話 >>>>>>> IP電話 > 携帯電話 」ですね。
これから起業するのであれば、必ず市外局番から始まる固定電話を準備しましょう。
3. 市外局番から始まる固定電話を準備する方法
固定電話と一言で言っても、それの準備する方法はさまざまあります。その方法を紹介します!
3-1. 転送電話サービス(固定電話不要)
電話転送サービスとは、市外局番から始まる固定電話の番号を借りることが出来るサービスです。
多くのサービスがすぐに電話番号を発行してくれます。中には10分という超短時間のサービスも!
発行された固定電話の番号にかかってくると、スマホで着信しスマホで通話できます。また、スマホから固定電話の番号で発信することもできます。
03(東京)、06(大阪)は多くのサービスで提供しています。
当たり前ですが、名刺に書かれている住所と合った電話番号で契約することが必須です。048(埼玉)などを提供しているサービスはかなり限られますので、首都圏で起業する場合には使えるサービスです。
また転送電話サービス単体での契約となり、初期費用、運用コストを抑え、短時間で利用開始できることがメリットです。
3-2. 光IP電話サービスで市外局番から始まる固定電話を取得する
NTTで言えばフレッツ光など、光ブロードバンド回線を利用した光IP電話サービスで市外局番から始まる固定電話を取得することができます。
現在は、NTTが光回線の卸売(光コラボレーション)を行っているため、100社以上の企業がブロードバンド/光IP電話事業に乗り出しています。ソフトバンク光やau光なども、実は回線(全部もしくは一部)はNTTの光回線です。
IPネットワーク(簡単に言えば、インターネット)を利用するため通話料金が安く済むこと、音声品質が高いこと、すでに固定電話の番号をもっていれば、その電話番号や電話機を引き継げることなどのメリットがあります。
ただし、インターネット契約のオプションとしていることが多く、インターネット契約が前提条件となる場合があります。
また、スマホへの転送がオプションで別に費用がかかる場合があります。
3-3. 電話代行サービス
電話代行サービスは、電話の受電を代行してくれるサービスです。電話番号の発行をしてくれるサービスもあります。
いつも会社の代表者が出るという場合は小さい会社と判断されがちです。
発行された電話番号に電話がかかってくると、代行サービスの担当者が自分の会社名を名乗って電話に出てくれます。
電話をかけた方はきっと「社長の他に従業員がいる」と感じるでしょう。「従業員がいる」=「ある程度、利益がでている」というように良い印象を与えることにもなります!
3-4. NTTの電話加入権を購入し、固定電話を引く
昔ながらの方法です。NTTの前身である電電公社が施設設置負担金(電線や電柱などを整備するためのお金)を支払った人に対して電話を引く権利(電話に加入する権利)を与えたのが始まりです。
現在の施設設置負担金(電話加入権)は36,000円です。これから起業する方にとっては決して安い金額ではありません。
もう1点気を付けたいのは、固定電話にかかってきた電話を自分の携帯電話などに転送する場合です。NTTだとボイスワープと呼ばれますが、オプションなので800円/月がかかる上、設定した固定電話から自分の携帯電話までの通話料金は、自分が負担することになっています。
お客さまから頻繁に電話がかかってくるようであれば、電話代だけでも大きな金額になる可能性があります。
初期費用、月々の通話料の観点からもお勧めはできません。
4. まとめ
起業する時に市外局番から始まる固定電話番号は必須です。
できるだけ短時間で安価に準備することを考えると、「転送電話サービス(固定電話不要)」が最も良い選択でしょう。
スマホではなく店舗などで電話で受電する場合は、「光IP電話サービスで市外局番から始まる固定電話を取得する」も良いかもしれません。
起業する際には、お金も時間も極力かからない方法を選択する必要があります。事業に応じて短時間で安価なサービスを選びましょう!